パワーコン/ラダーミキシングを考える     仮定

ワイヤーテンションの確保


Xジオメトリーは従来のUコン機に対応したワイヤーテンション確保のアイデアですが、ラジコンでパワーコン(エンコン/モーターコン)をしながら新しい飛び方をしようとすると話が少々違ってきます。

電動カサブランカのテストで分かったのは、ショートワイヤー(11m)でも遠心力と機体の直進性のみにワイヤーテンションをたよってしまうとパワーを抜いたとたんにワイヤーテンションがなくなり現実問題としてスローフライトどころではなくなってしまうことです。

出来る事と言えば、タッチアンドゴーくらいで・・・危ういテンション・・・・・

RCに頼らなくても3ワイヤーを使えばエンコンは可能ですが、従来の小型エンジンの機体ではパワーを抜いた機体はワイヤー1本プラスの抵抗がモロに出て思うように飛びませんし、面白くありません。
Uコンがパワーコンなしでのスタント曲技で進化して行った理由がよくわかります。


ワイヤーテンションあり過ぎも大変困りますが、ないUコンはコントロールどころではありません。

緩急自在に飛ぶUコン、RCのようにホバリングや低速でのコブラをやるためにはどうしても機体自体でワイヤーテンションを保てるような工夫が・・・


エンジンサイドスラストを増やす

これは絶対必要です。
2ST15CCガルーダでは思い切って5度とりましたが、レイブン24XPは4度が標準でした。
これはあくまでまっすぐ飛ぶために付けられた値ですから、円周外方向に向けるには7度とか要るかもしれません。
ペラが15〜16インチを想定しているのでなんともいえませんが、空中に浮かんでいる飛行機はレールやタイヤでグリップしている地上の走行物とは違い、はたしてどの程度の直進性があるのかは検討がつきません、とくに低速時では・・・・
従来のUコン機のサイドスラストはたして正解なのかは不明です、長年の経験(ノウハウ)が基本とおもいますが・・・
この長年と言うところに落とし穴がよくあります。

翼端ウエイトはあくまで左右重心を決めているだけですから静特性、サイドスラストは積極的に円周外方向へ機体を引っ張る力が作用しますから動特性(ダイナミック特性)として区別して、整理します。


左右重心を外翼へずらす(翼端ウエイト)

ワイヤー分だけ内翼側には錘と抵抗がありますから、キャンセルさせるために翼端錘は絶対必要です。
特に低速飛行時には機種を外に向ける働きがありますが、あまり積み過ぎると揚力が足りなくて慣性が大きくなり翼端ピッチングを起しますが、低速になるほどウエイトは必要です。
ワイヤー長とのバランスから飛ばしながらの様子見でしか調整できないのが欠点ですが、ウエイトが少ないと機体を落とす原因になります。


胴体側面積を大きくする。

これは従来のスタント機ではナイナス方向へ働くみたい?で、大きなキャノピーを前後重心位置付近に取付る手法が一般的ですが、パワーコン前提では非常に有効ではないかと・・・・
特に上空での低速飛行では機体がバンクしてますから、重力方向での投影翼面積は小さくなるうえ、内周側への横滑りを起しやすく、操縦者が走りまわる原因になる?
横滑りに耐えるべく胴体側面積を増やして浮きを良くしてガンバッテもらうしかナイ!
弊害(風に弱くなる?)は色々考えられますが、実験しなければ良くわかりません。


パワーコン/ラダーミキシングをする。
前述の内容で、上下重心に対してバランスよく、十分?大きな胴体側面積をとり、上下重心に対称な大きな垂直尾翼とラダーを付て、パワーコントロールを下げるに従いラダーを円周外方向にたっぷりミキシングを掛けるれば、スローフライトでのワイヤーテンションが確保出来るんじゃ・・・・・
目安としては40度以上の上空飛行時にパワーを抜いて横滑りを起さなければ・・・・


もし上手くいけば、次世代Uコンに応用できて大きなステップアップが可能?


もっと発展的に考えれば、ジャイロ搭載なんてことも・・・・