ようやく飛びはじめたガルーダ、しかし・・・


問題点を整理すると・・・

1.機体が走らない

2.角物ターンで機体が揺れやすい

3.角物ターンが甘い

4. 音がウルセ〜〜〜

5.機体がデカすぎる上に、いちいち組立なきゃ×、エンジンもデカく振動大で気楽に練習できん


一見すると、スタント機としては致命的な欠点に見えますが
問題点の整理検討により克服の可能性をさぐります。


以下モロモロ対策編・・・・・・




○●スタント拡声器?


自分ではそれほどデカイ音とは思ってませんでしたが・・・・
外野から「オマエのウッセ〜〜〜よ!」、との大声援をいただきまして・・・・

新作拡声器を製作中

ホームセンター材料での製作


GM8300は高価で購入躊躇しましたが、
ロウ付けの失敗・時間ロス・コストを考えるとハイCPかも・・・
少量混合が苦手、10:1のため歯科用パテコテで正確に10:1の量を出すのがポイント
部材の固定は瞬着でチョイ止めしてその回りに肉付けして仕上げます。
整形はパーツクリーナーのアルコールを吹き付け、指でナデナデ・・・

本体は25mmパイプ、排気は10mmパイプ(前作は13mm)
全長を長くして容量アップ、計算して7000rpmで同調かかるようにしようかと思いましたが
やめました

今回は高温エポキシで接着工法、アルミろう付けは時間かかる上99%失敗するので・・・・
これから整形して仕上げます。

結果でる前からなんですが、
排気温度が低いグローエンジンのマフラーなら高温エポキシで十分かも・・・





燃料供給系の徹底見直し



OS 91FXデチューンはF2Bで230CCの燃料を消費します。
いままではテトラ350CCクランクタンクを使用して、ハンドポンプ12回半戻しで燃料調整
写真後方のタンクがそうですが、100CC以上の減量は効率悪いうえ
給油パイプが長くなるので、タンクをDUBRO240CC(写真前)に変更します。
全体にひとまわり小さくでき、およそ3cmパイプを短縮できそう


タンク配管はオーソドックスなユニフローですが、
シリコンパイプにこだわりました。
タンク出口は4mm(内径3)の銅パイプ、
給油のシリコンパイプは内径3mmの大径パイプに変更

クランクはDUBROのフィルタークランクでしたが、
ノーマルクランクに変更してフリクションカット

その他タンク外部のシリコンパイプも内径3mmと大径化します。

目的は燃料供給路のフリクションロスを減らし、
供給容量を増やし、より安定したエンジン回転を狙います。
計算では内径2から3への変更で抵抗半分・・・

新しいアイデア

プレッシャーラインにチェックバルブ(逆止弁)を入れます。
2ST15CCの排気圧力は結構ありそうですが、
回転数が7000rpm程度では圧力が脈動していて
見ようによっては安定したプレッシャーにならない???
プレッシャーパイプが長いと、ディレーが掛かるし、
抵抗で減圧してしまい思ったほど圧力かかっていないかも・・・

チェックバルブにより、タンクに安定した強プレッシャーを掛けられる


長い大径パイプはチェックバルブによりサージタンクになるハズ


ブレークインする際、クランクタンクにマフラープレッシャー掛けると
タンク内で燃料が泡立ったようになり、視覚的には「これマズイんじゃない?」
なんて思えますが、チェックバルブ付けると・・・・



サイドマウントのガルーダは遠心力により若干の燃料吹き返しが起きていてそれが回転ムラにつながっているようです。
小型エンジンでは起き難いことでも、大量の燃料消費をする大型エンジンではこの吹き返しが息つきにつながる


つうことで、より長いベンチュリーで低回転でも吸入エアに慣性をつけ、
強力で安定した吸込みを狙います。

パイプの大径化と経路短縮、安定プレッシャー、ロングベンチュリー化で
ニードルの調整感度を下げ、かつリニアにできないか?


91FX用超ロングベンチュリー



模航研で製作してもらいまった。
低速使用でサイドマウントは吸気に慣性が付かず、
吹き返しが起こるので、回転ムラが起きます
逆宙でのカブリ、リバースの背面引起し・・・・
タンク高さだけではフォローしきれない







懸案だったロングベンチュリ〜とタンク内・外配管の大径化
DUBROフィルタークランクからビッククランク使用のユニフロ〜配管
マフラープレッシャ〜ラインにチェックバルブ(逆支弁)を付けて
タンク内脈動を無くす試み

高回転使用ではないスタントの場合、排気の脈動がプレッシャーとして影響する
それを嫌って?、自然吸気ユニフロー配管のみが主流
マフラープレッシャーはタンク内で燃料が泡立つ


チェックバルブと大径パイプ併用でピーク圧力のみを使えるので、
プレッシャー(ポンプ機能)を大幅に上げることが可能?
これでタンク内が泡立つことがなくなるかな?


そしてマフラーを見直し、消音性能を大幅向上



ガルーダ特有の短い胴体でも直進性を出すために胴体フィンの追加

旋回性能ではフラップターンを減らし、角物ターンのエッジを出すために

フラップカットを両翼で行いマンタ!



で、どうなったん?  ディープな世界へようこそ・・・



コレ見てアナタも変態ワールドへGO〜〜

5/5 アラフネさん撮影

ガルーダちゃんは一年ぶり、今年はじめての大型機F2B、デカイのはオモロ・・・
よく見ると、外傾してるジャン・・・
タンクの高がズレてて、正・逆で回転数が違う・・・




安定した燃料供給を求めて・・・・


91FXのCLベンチュリー化で悩まされたのが燃料供給
なかなか思うように燃料が・・・・



メインジェットの大径化


燃料供給量を上げるため、メインジェットを大径化しました
口径はブログ参照



低粘度燃料の使用


クロッツ ヘリスペシャル15(15−18)を使用
低オイル、低粘度燃料で流動抵抗を減らす



タンク容量の最適化


当初は450CCなんてアホな容量でしたが、だんだん小さくなり
8oz(240CC)でハンドポンプ5〜6回戻し
同時にトータル燃料パイプ長も短くなった



大径パイプの使用

燃料パイプ・プレッシャーパイプを大径化して流動抵抗・パイプ減圧を減らす
タンクの小型化との相乗効果が期待できる


ロングベンチュリー化

以前は、サイドマウントのせいか、燃料の吹き返しが多く
飛行後に外翼に油汚れがけっこうありましたが
ロングベンチュリーでかなり少なくなった
吸入効率が向上している



プレッシャーラインにチェックバルブを挿入

大排気量になればなるほどエンジン工程での排気圧変動が大きくなる
そのうえ、360度クランクですから排気脈動はデカイ?
マフラープレッシャーを取っても、思うようにタンク内圧が上がらない?
低回転になればなるほど・・・・

そこでチェックバルブ(逆支弁)で脈動をキャンセル?



ロングベンチュリーとチェックバルブはエライ効いた?



今まではニードルが鈍感で、極端な話、ニードル開けてもエンジンがスローにならない
つうか、ある時点を過ぎると不感帯になってまして・・・


ところが・・・・



今度は、オモロイように反応するデンナ!


イイ感じで回ってくれます
エンジン特有の燃料消費とともに、微妙に吹け上がって行く感触や
姿勢変化でスイッチングすることもなく、以前より風による加速も減ったかも
最後の吹け上がりは1周のみ、ユニフローが効いている

ただココがエエ、つうポイントからニードル1/8回転で外れちゃう・・・・
大昔のエンヤニードルみたい・・・
怖くて触れない・・・・・



FMAタイマー触っていただけにエラク敏感に感じられる・・・


燃料供給の悩みは一挙に解消した


燃料供給に不安がなくなったと同時に

過敏にニードルバルブが反応してしまい、少々扱い辛くなった


気にしないなんて方法もありますが、競技参加を前提にすると
気温・湿度がモロ影響するエンジンワールド
もう少し鈍感で微妙な調整しろがあるようにしたい

メインジェット大径化が影響したのか?
あらためて、ニードルのテーパー比を考えてみます。



テーパー比が大きいのが FX91用  テーパー比が小さいのが 45FSR



つうワケで、45FSR用ニードルに交換







消音効果は向上したんか?


マフラーの排気口の口径を絞り、パイプを延長して容量アップ
単純パイプなので、なんらかの同調(1/4λ,1/8λ)が掛かっている?
消音効果については、少しは良くなったかぁ〜〜〜?
まわりの反応は???
以前のように、「コレ、マフラ〜?」とは言われなくなった・・・



胴体効果は?


エンジンがイイ感じで回っているから?
胴体下側フィンの追加による姿勢維持能力は向上したのか?
よく分りませんが、頭上8が楽しいのは確か・・・・




本題はココから・・・   ウルトラディープな世界へ・・・




エレベーター/フラップの舵角とターン性能



ガルーダを設計していた時の考え

自動車の場合、路面にグリップしてる限り、ステアリング切れ角により最小旋回半径が決まる
この感覚で考えると、舵角が大きいほど旋回半径は小さくできると考えてしまう
実際、バタバタ動くフラップエレベーターは運動性能がイイような気も・・・
舵角は45度はホスイ・・・
30年近く前の知識しかなく、とりあえずやってミンべ・・・・



ターン性能を支配するモノとは



ココで言うターン性能とは、スタント競技で言う角物ターンとします。

空気(大気)はよく分らないことが多く、真相は不明
空気と遊びながらその性質を深く理解するのが目的


1.翼面荷重


軽い機体ほどターン性能が向上する
軽い機体ほどゆっくり飛ぶことができる
ゆっくり飛べばターン半径を小さくすることが可能
軽い機体は失速しにくいので、機体が空気に張り付きグリップする?


翼面荷重(機体重量)は後から軽くするのはムズイので
できるだけ軽量に製作しなくては・・・・






2.重心位置


ターンは重心位置を中心に行われる
もっとも運動性が向上するのが、主翼の風圧中心(最も分厚いところ)かな?
ただ重心位置はターン性能と安定性のシーソーバランスゆえ、
若干前よりにするのがエエ?、よく分からん・・・・




3.テールモーメント


当時は短い胴体ほど運動性が上がって、ターン性能は向上するはず、なんて思ってました
ただそれは、フラップが無い場合つうことが分かった
短い胴体でフラップ・エレベーターをバタバタ動かすと
フラップが逆エレベーターとして働き
返って運動性能が低下する・・・・
適度に長い胴体ではじめてフラップ・エレベーターのコンビネーションが成立する




4.主翼断面形状


これはムズイ・・・・
厚翼がイイ?

厚翼は抵抗が大きいが、風圧中心の気圧が下がるので
失速しにくいとも言える?
低速でも揚力が出る? とは言えないデショ
しいて言えば、翼面荷重が大きくてもOK?・・・


薄翼がイイ?

抵抗は少ないが、仰角が大きくなると失速しやすい
翼面荷重が小さくないと使えない
実機は薄翼・・・・


ナニをもって厚い/薄いを判断すればイイ?

09、25、46、60、90を同じ次元で考えるのは無理がある
機体が大きくなれば、薄翼でも小型機の厚翼と同等になるんか?






5.ジャイロ効果(ペラ正転時)



ペラ周辺の重量はジャイロ効果を助長してターン性能を低下させる
この低下させるつうレベルが厄介でして、機体が嫌々ターンしてるカンジ
パラメーターで表しにくい・・・・
ここも30年前で45クラスしか飛ばしたことなかったので、分かりませんでした


電動で遊んだからこそ、如実にジャイロ悪戯が分った

それまでは、ジャイロ効果は上手く飛ばない言い訳でしょ・・・
なんて真剣に考えてました


上昇からダウン・ターンがもっともマズイ!



逆四角の上辺立ち上がり、角八の上辺ターン、アワーグラス2画目が鬼門


45度上空で機体がバンクしてるところで、ダウン入れると機首が内側向こうとして・・・・





6.安定したワイヤーテンションと翼端ウエイトの関係


ガルーダは設計時はアホなエンジンとバカデカイ機体で遊ぶのが目的
当然安全率も大きくしなければ、他のCLマニアに迷惑が掛かる可能性が・・・

ワイヤー 0.6mm7本より(1本で45Kg耐力)

初飛行したときは、驚異のテンションで恐怖と冷汗が・・・・
その後色々調整するうちに、テンション4〜5kgで一日10フライトOKまで
飛ばし方が悪いと普通にテンション抜けます。


テンション抜けとジャイロ悪戯は共通してマンヨ


太いワイヤーを付けている関係から、大量の翼端ウエイトを必要としてます。
ウエイトは適正テンションであればバランスしてますが



上空バンク状態でテンション抜けと同時に


外翼側が極端に重くなり、ローリングを起こす悪循環




翼端ウエイトを減らすにはライン重量を見直す
ジャイロ悪戯・姿勢変化に対してテンション抜けが起きないような機体設計(Xジオメトリ〜)


フラップ舵角が大きいと失速寸前(ブラブラ状態?)まで行きやすく、ターン時の揺れを誘発しやすくなる

失速させると、ターン性能は著しく低下するし、機体が崩れ落ちる(ハーレムがそう)・・・・




7.パワーウエイトレシオ


狭い飛行区域を駈けずりまわるUコンスタントは
飛行スピードではなく、適正推力が必要だと考えています。
適正推力が失速を防ぐ



上記が最適データであれば、


ハンドル操作(手首の神経、視力とイメージ)の能力が勝負を決める



フラップ/エレベーターの舵角はターンのキッカケにしかならない


機体がターンするのはクルマのステアリングとは違い、
エレベーター・フラップがそのキッカケを機体に与えているだけ
主翼の仰角と水平尾翼が振り子のように切れ込んで?ターンする
それも時間はほとんど一瞬
主翼は仰角0から90まで激しく変化するので、絶対に失速させてはダメ


フラップの大舵角はマズイ・・・


Uコンスタントではフラップがブレーキ作用を起こすとマズイ・・・
エレベーターはテールモーメントが適正(???)なら大舵角もOKかな・・・




突然不調になった91FX



燃料供給の問題が解決したかと思いきや・・・・
突然回転のバラつきや後半吹き上がるのではなく
回転が下がって行く奇妙な現象が・・・
プラグ?
ニードルの詰まり?
タンクの配管?
エンジンヘッドの確認

現場でやれるチェックしてはみたものの・・・・


直らん、ワガンネ!   だ〜からエンジンは嫌いヨ(冗談デンヨ)


KMA出てたら、現場で大ポカやらかすとこだった・・・・


シャ〜ナイ、バラして見んかな・・・・



秩父の帰り道、色々考えた


待てよ、1通のメールが来てるの思い出した




TOJO_SHOPさんより

マフラープレッシャーのラインにチェックバルブを使用とのことですが、
どのようなチェックバルブでしょうか。
以前(30年ほど前)にテストしたことがありますが当時の物(ダイヤフラム式)では排油で固着してうまくいきませんでした。
まだベンチテストをしていないようでしたら一度ベンチテストを行うことをおすすめします。
脈動を抑えるには内径の小さなパイプを配管途中に入れれば解消されるはずです。
金属パイプを組み合わせて内径と長さの異なる物を数種類作れば最適な物が見つかるでしょう。
この方法は飛行直前に導通チェックを必ず行って下さい。


オイルの種類や粘度によっては本番で泣きを見ます。 マジっすか?



原因確定したワケではありませんが、
不調の内容が、経験したことない回り方でして・・・・

テトラ製チェックバルブはスプリングと玉の組合せで
燃料の逆流は防いでくれないアバウトなものでしたが
シンプルゆえトラブルは無いかな?
テスト初日、2日は調子良かったんですが、
ノーメンテで2週間後の出来事でした。
使用前に燃料で洗えばよかったかも・・・・・



チェックバルブには悩まされる・・・・


別件でガソリンスモークをやっていますが
ここでもオイルラインとマフラーニップルの間に入れる
チェックバルブが上手く動作してくれません。
20CCエンジンの排気圧はデカくて、逆流しちゃう・・
近々、専用チェックバルブを購入してテスト再開するつもりですが
今回のチェックバルブもYS製に変えてテストするつもりです