マスターズ2010

今年のお題は・・・


全くUコンできていません・・・・自慢になりませんが
マスターズは本格電動スタント機で行きたいところですが、相変わらずガルーダでエントリー
そして、8月のFMA大会以来、全く飛ばしていません・・・練習嫌いが自慢w
大会10日前になると、ウズウズ・・・練習ゼロですが、課題はしっかり見えています



ノーズを伸ばせ!


こんなことが気軽にできるのがガルーダの特徴ナンヨ


24mm延長


テール:ノーズの理想は1:1です
理由は、テール:ノーズはプロペラバランスに例えると分かりやすい
左右の長さが違うプロペラのバランスをとる時、水平ならカンタンにバランスしますが
360度どこでもバランスするとなると往生します
この理屈が操縦性に大きく影響するのです


なぜ120度ターンの直進性が悪いのか?


三角宙返りは直線部分が短いため、慣性でソコソコ真っ直ぐ行きますが
アワーグラスの120度ターンの直進性を出すのは大変
オマケに下りはフラフラでカッチリ舵が切れない・・・・誤魔化すしかないワケ
なぜフラフラになるのか?
同様に、ウイング・オーバーも蛇行せずに直進性出すのは大変なんですが、垂直なのでまだマシなんよ
120度ターンがムズイ本当の理由とは
左右の長さが違うプロペラを60度位置でバランスさせピタリ止めるのことと同じなのです
左右の長さが同じプロペラなら360度どの位置でもバランスさせることは容易ですが
水平にバランスさせるためにウエイト調整をしても、傾くと・・・・
同じことが胴体のテール:ノーズに当てはまるんよ
実際には、アテ舵を打ちながら必死操縦してラインに載せる
なぜ120度ターンの舵を切ったらそのまま真っ直ぐ進まないのか?
操縦性の最も基本的な部分の解析がされていません


短いノーズに将来の希望はありませんw




サイサを減らす



極限までパワーを上げるで!


ハイパワー志向に変更して以来、パワーを下げて調整することは止めました
どんどんパワーを上げています
クランク・シャフトの肉抜きはじめ、弄りたおしてサイサを減らして来ましたが
ココに来て、またサイサで悩まされ、FMA大会では水平飛行しませんでした
強風対策でパワーを上げると水平でのフラ〜フラ〜が始まります
つまり、プロペラに風が当たるとサイサが始まる

ラインは21.5のフルスペック、ラップ5.5sec以上ではタイムオーバーと戦いになるので
5.2sec位まで上げたい

円周長は135M、ラップ5.2secだと


飛行速度は、時速93.5Km/h


パワーをブチかませ!


とは言っても、世の中甘くないワナ


パワー(回転数)を上げると水平飛行しなくなる


チョットした外乱でフラ〜フラ〜
ドッカリ座った水平飛行が出来なくなる
勝手に動く飛行機を意もままに操縦することなど不可能


理由はサイサ


サイサは、低回転でも発生しているハズですが、エネルギーが小さいと考えています
回転数が高くなると、2乗に比例してサイサ・エネルギーが増大
ほんの少しの回転上昇で途端にサイサが増え、周期が或るところで同調して盛大に悪さをする
だからベストの回転数を維持するために途方も無いエンジン調整が必要になる


ツウわけで


ウエイトを50g増量、トータル150g


オモリは先端ではなく、プロペラ・ハブの部分に付けました


理由は


単に重心位置の調整だけではなく、重量分布を考慮しました(仮定です)


本当ならサイサテスターを作り、徹底的に調整すればベスト・ポイントが出るハズですが・・・
時間がないので、闇雲、山勘、思いつき、いい加減という何時もの・・・



パワー(回転数)を上げて、重心を下げる


水平安定が悪くなるのは、サイサだけではありません
大抵の場合、パワー(回転数)が上がると、UP癖が強く出ます
宙返りが小さくなり、逆宙返りが大きくなる
この事を知らないと、「アレ!、突然飛ばなくなった」と悩むんよ
チョッと詳しい人は、エレベーター・ダウン・トリムを強くしますが
上下重心のズレをエレベーターで弄っても根本的解決にはなりません


パワーが上がると上方向へ力が増える


理由は分かりません、文献も知りません、でも事実です
不思議なのは、背面になると下方向の力になること・・・・
まさにプロペラの不思議・・・
南半球でも同じなのか?


ウイングオーバーがUP側にズレ易いのはこの力が原因


90度上昇・降下は、揚力と関係無くなるのでプロペラの直進性が重要になる
プロペラ推力軸と上下重心位置がパワーの大小により最適値が動くんよ



実機で見ると




爆装した場合、重心位置はより下側にズレる


大戦初期の急降下爆撃機はスピードより目標への爆撃に正確性を求められた?
なぜ大きな重い脚が丸出しなのか?
プロペラ軸に対して上下重心を下げた機体設計がされています
真っ直ぐ急降下するためには、上下重心を下げる必要があったのでは?


プロペラで真っ直ぐ進むのは大変なんすよ・・・


スタント機は水平飛行で仰角が付くデショ
ところが、背面だと水平飛行のような仰角が付かないのよ
この事一つとっても、プロペラがムズイのが分かるデショ・・・・
正面と背面の高度を揃えるだけでも繊細微妙なスタント機調整というワケ
プロペラとその力を知らない限り本当の設計はできない
ブッチャけ、回転数が変わると最適重心位置が変わるのです



プロペラ動力がオモロイ理由はココでっせ


Uコンのオモシロさはイロイロありますが
プロペラ動力のスタント機設計ほど奥深いモノはそうそうありません
超センシティブなUコン・スタント、隠された真実を求めて・・・・


水平安定が悪いと感じたら、水平重心を前にするじゃなく



重たいタイヤを付ければOK



なぜノーブラーのタイヤがデカイのか?
天才は理由を明かさなかった・・・・
凡才は、タイヤを軽くして喜び、低性能に喘ぐw

スタント機はなぜエンジン倒立なのか?



重心位置を下げるためなのです




飾りじゃないのよ、スパッツ、アッハァ〜〜♪


ウン十年もの間、スパッツは飾りだと思ってマンタ
空力考えるなら、軽くて細いタイヤのほうが有利デショ・・・・
ところがドッコイ、スパッツは重要なバランサーだと分かりマンタ!


テスト飛行結果


静かになったプロペラ


電動も同じですが、サイサが減ると回転音が静かになります
スルスルとスムーズにプロペラが回転、FX91はベアリング交換しましたが

なぜベアリングが逝かれるのか?



それは、サイサ振動によるスリコギでガタが出る


ノーズを伸ばしていますが、サイサの増加は感じられません
とりあえず、OKということに・・・



ナンでよ、パワーが足りない・・・



マフラーを交換したらパワーが足りない・・・
あれほどパワーを抑えることに苦労したのに、今度はパワーが欲しい
ライン21.5でラップ5・2は大変なことなんす


パワーが出ないので、ラップはトロトロ・・・
ヨタヨタ、フラフラ、情けない飛び



ツウわけで


ノーマル・マフラー(180g)に交換


デカイ機体は、個々のパーツが呆れるほど重いんよ
マフラーだけで180gもあるぜ


鶏冠バンザイ!


ガルーダは、ライン21・5、2st15CC、プロペラは16*6、重量3500g
60スタント機が嫌がる風でも躊躇なく飛ばせます
そして、サイサさえ抑えられればパワーはドンドン上げられます
なぜそんなコトが可能になったのか?


鶏冠(ジャイロ・スタビ)があるからです





デカイ機体は自動発進機もデカイ


推力がデカイので、尾輪保持だと千切れる・・・
16インチが作り出す風量はハンパじゃありません



さすがに、練習ゼロというワケにはいかず・・・・ヤリました
機体は思いのほか良く飛んでいます・・・飛ばしていて楽しい・楽しい
九州ではオーバーパワーに悩まされましたが、サイサも減ってエエ感じ
翼端ウエイトを減らして、もっとパワーを出したくなります

余談ですが・・・
飛ばして怖い機体と、楽しい機体があります
怖い機体とは、思いどおりにならない
楽しい機体は、攻められる
怖い機体はビクビク飛ばすから長持ちしますが
楽しい機体は、恐怖感なく攻められるので、要注意!
壊してからじゃ遅いガナ・・・・





マスターズ2010



私以外、全員小型機での参加でしたw


Uコン・スタント王国JAPAN


やってる皆さんは認識低いですが、日本は世界一Uコンスタント人口が多いのです
これほどUコンスタントが盛んな国は世界にありません


希に見る絶好のコンディション!


コレじゃ、言い訳はできません・・・


競技成績



マスターズ決勝



1位  村松さん


予選・決勝を通して、チャンプ・オーラが出ていました
整った形のパターンは、○は丸、□は四角、交点も正確、底辺もバッチリ!
攻めて・攻めて、そしてノーミス、思わず見とれる演技・・・・
予選での四葉には絶句!、素晴しい、ケチのつけどころがない
もちろん、決勝はパーフェクト!



2位  村田さん


村田さんは温厚な性格ですが、Uコン操縦の対応変化には恐るべき能力があります
殆どの人は、毎回同じ状態を再現することに腐心しますが
彼は、作戦を立ててその場、その場で対応変化ができる操縦、予選・決勝と対応を変えた操縦は見事
前回も書きましたが、彼に機体調整は必要ありません、体で調整しちゃうタイプ
エンジンはともかく、正直あまり性能が良さそうな機体には見えませんが
そんなモンは関係ない、決勝はホンキ汁出してお見事!



3位  原さん


上位2名と比べると、パワーがありません
パワーのある飛行機を力で支配するような操縦ではなく
飛行機と話し合いをしながら大変上手に飛ばすしているように見えます
体は硬くなっていますが、テクニックは超一流です
年齢と共に全盛期の尖った操縦が○くなったのかな・・・・



その他、山形の安孫子さん、濱中さん、小山さん、そして浦風さんの演技が印象に残りました



F2Bはピアノ演奏と似ています


例えば、ショパンやベートーベン、モーツアルトのスタンダードのように
一生懸命練習すると弾けるようになりますが・・・・
同じことをしても、人を魅了する演奏となると、凡人にはできない
かと言って、コンピューターに弾かせても芸術にはなりません
F2Bとはそんな要素のあるUコン・スタントかもしれません・・・・
メチャメチャ奥が深くてオモロイ!
一流の演奏家がいて、憧れて目指すことは常道ですが
上手くなるほど、それはモノマネと個性の狭間に悩まされる
F2Bとは、6分間の芸術劇場、感動できる飛行とはナニか?




ガルーダ総括



6年前・・・



スピンナーの中には150gの鉛が入ってマンヨ

シャフト重心位置は、プロペラの前側にあります
現在色々検証中ゆえ何処がベストかは不明、年間20フライトじゃネェ〜〜
100年掛かるかも・・・


以前のヨタヨタ・ヘロヘロはあらへんで!


ボス加藤さんから「やっと角が出る飛行機になったネ・・・」



珍しく、褒められたw


つうわけで・・・


良く飛んでるガルーダ    http://www.powers-international.com/aero/u_con/ms2010/m2010-01.mpg



ガルーダのお陰で、Uコン・スタント機設計の大枠が見え
5年越しですが、ようやく競技会で使えるようになってきマンタ!

大会は絶好のコンディションの中
バッチリ操縦できました、動画はイイとこが出ていて嬉しく思いました
撮影ありがとうございます
思うように狙ったラインを走らせることができ大満足w、
現状のガルーダの性能を考えるとベスト・フライト
ノーズを伸ばしたことで重量分布が良くなり
ターンの抜け、120度ターンの直進性が向上、躊躇なくハンドルを切れマンヨ
ノーズはまだ伸ばせそう・・・
ジャッジ点数は出ませんでしたが、飛ばすことが楽しくて・楽しくて・・・・ニヤニヤ
年間のフライトが20回に満たないのに競技会に参加して楽しめるなんて大笑い!
3ヶ月近くノーフライト、大会十日前から3日(前日練習含む)で10フライト
見てのとおり、ビンビン・ハイパワーフライト
ラインは21.5のフルスペック、2ST15CC,90デシ、3500gの機体と16*6のペラ
風が吹いてもOK・OK、加速しないように最初から加速(フルパワー)しとくんよ
大体、エンジンはパワーバンドに入ると効率が良くなり、回りたがる性質なんよ
だから、パワーを抑えれば、負荷が抜ければ加速するんよ
そもそも、フルパワーなら加速しようが無い・・・デショ
分かる人には分かるメチャクチャな仕様、もっとパワーを上げることを考えています
これでテンションはたったの4Kg位(体感)だから1日に何回でも飛ばせる精力絶倫仕様!


勘違いしないでください
「オレは練習しなくても上手いんだぜ!」じゃなくて
取組んでいる課題があるのです
練習しないのは、脳内メモリーを消去してリセット、いつでも初飛行状態にして
機体性能を直感でチェックするためなのです
人間は高性能ゆえ、機体のエラーを補正する能力が高いのです



課題とは



サイサを抑えること!



サイサを抑え、パワーを上げるとサクサク反応して操縦が楽しい・楽しい!
操縦性が劇的向上、ハンドル操作の疑心暗鬼が無くなり、
偶然性が減って、狙ったラインを通し易くなりまっせw
言い換えると、練習で煮詰まることが無くなり、練習量が減らせマンヨ



サイサを抑えると何故飛ばし易くなるのか?



Uコンのジャイロ効果には、2種類あるんよ
有名なのは、UPで外側DOWNで内側(逆転だとその逆)に機首を振るヤツ
アワーグラスの2画目でワイヤーが弛むのがソレで
一般的に言われているジャイロ効果です


もう一つがサイサ(プリセッションと言われるヤツ)デンナ!


サイサは一度始まると治まらない
地球はサイサ運動をしていますが、直す力が働かないので永遠?にサイサ運動をしているんよ
Uコンのサイサはプロペラとその軸が独楽のようになり発生
水平飛行でフ〜ラ〜フ〜ラ〜する最大の原因になります
Uコンのサイサ・エネルギーは機体に伝わりフラつかせますが
機体に支持されていることで、治まるんよ



ところが!


プロペラのジャイロ効果は無くすことはできません
回転している以上、どこまでも憑いて回る宿命なのです
機体が上昇・降下する度にプロペラ軸が左右に振られる
機体のヨーイングの最大原因はプロペラのジャイロ効果だと思います
プロペラを軽量にする、また回転数を下げるとヨーイングが弱くなるのは
ジャイロ効果が減るためでしょう
プロペラ重量と回転数の2軸で結果が変わる厄介モノなんよ
従来の考え方はココまでで、ジャイロ効果が操縦性に大きく関与しているとは考えませんでした
ジャイロ効果を正面から捉えた設計がエンジン・機体共行われなかった
しいてジャイロ効果対策を上げれば、プロペラ選定が一般的でしょう
ところが、プロペラ選定は大問題なのです
最良のプロペラを求めさ迷う・・・・出口が無い迷路
ある人(スタントが上手な方)が「コレ良いよ」と言えば、右に倣え!
ところが、エンジン(アナログ)が相手ゆえ、人と同じ事しても同じ結果が得られない・・・・
理由は、最適負荷が条件によって異なるためなのです
プロペラ重量・回転数・負荷の三つ巴が問題をより複雑にして抜け出せない・・・

そんでサイサが隠れ潜んでいたからタイヘ〜〜ン!


それまでのジャイロ効果解釈だと、ペラが左右に振られるだけなので
上下の操縦とはあまり関係無いと考えていました
ところが、プロペラ・回転数を変えると、水平安定が悪くなったり、機体の操縦性が悪くなったりして
練習しても煮詰まるばかり・・・・


従来のジャイロ概念とは結びつかず、結果、「ヤッパ練習スルしかナァ〜〜イ!」



諸悪の根源はサイサなんよ!


諸悪の根源は日本Uコン3悪人じゃなくて・・・
サイサ(スリコギ運動)はプロペラシャフトの重心位置を変えると強弱します
回転数によりそのエネルギーは変わり、一度始まると永遠に続きます
なぜ操縦性が悪くなるかと言えば
プロペラがスリコギ運動して操縦の邪魔をする
なぜ水平安定が悪くなるか?
水平飛行中にプロペラがスリコギ運動をするから
なぜベアリングが逝かれるのか?
プロペラシャフトがスリコギ運動するから
なぜ電動モーターを使い、バランスのとれたプロペラを回して振動するのか?
勝手にスリコギ運動が始まるんよ


サイサが起きるキッカケがジャイロ効果


サイサもジャイロ効果の一つですから、日本語が矛盾していますが・・・・


同義語としては、卵が先か?鶏が先か?


当初は、急激な上昇・降下によりプロペラ・シャフトに力が加わりサイサが始まると考えましたが
宙返りのような微妙な操縦でもサイサにより盛大に邪魔されるケースがある
今考えているのは、上昇・降下で左右に振られるジャイロ効果がサイサの起爆材になっている?

だから正確な宙返りが難しいワケ
ジャイロ効果がキッカケでサイサが起る


このループを断ち切るには


プロペラ・サイサを徹底的に抑え込む!


理想は、プロペラ回転をマックスウェルの独楽にする


マックスウェルの独楽は、シャフトが揺すられてもサイサが起りません


当初は、プロペラ・ハブにシャフト重心位置がくれば
マックスウェルの独楽になると仮定して実験を始めましたが
違っていました、同じ回転でも独楽とプロペラでは条件が違うようです
独楽はその場で回っていますが、プロペラは前進?しながら回るので
シャフト重心位置はプロペラハブより前側にベストポイントがありそうです
サイサが起きなくなれば、ジャイロで揺すられても殆ど関係なくなるハズ・・・・
思い通りにサクサク反応する機体は、ナンも考えず直感で操縦してブラボ〜〜


スタント操縦が楽しくて止められなくなるハズ


たぶん?


もちろん、まだベストとは言えませんw