プロペラシャフト重心位置



操縦性を支配するサイサ   (これは電動批判ではありません)



Uコンの操縦性と最も関係するのがプロペラ選定です
機体調整の最重要ポイントになります
プロペラを変えると操縦性が変る、なぜか?
ベストのプロペラの条件とはナニか?
ベストのプロペラが見つかったとして、パワー調整も大きな要素を占めています
ほんの少しパワー調整がズレただけで、操縦性が変わってしまう・・・
ベストポイントを探し続ける


電動をやるまで、あまり不思議に思いませんでした
変るんだったら、イイ所を探せばOK
何回も飛ばして、調整していく、それがUコン


プロペラを推力として飛んでいますから空気との接点であるプロペラの重要性はわかります
その違いはあまりにも大きい


しかし、電動化でその認識は変わりました

ブラシレスモーターはデジタル制御ですから、エンジンのような燃焼をともなう不安定さから開放される
電動化でUコンは飛躍的に操縦性が向上するはず・・・・(リポはアナログですから不安定さは大きく残りますが・・)
しかし、電動で感激したのは、最初だけでした(理由は後述)
エンジンのような調整が効かない・・・
カンタンに言うと、調整が鈍い、エンジンのような変化がない
あれだけ安定して回転すれば飛ばし易くなると思ったモーターですが
それが感じられない、なんか鈍い、大して変らない、疑心暗鬼になる
コレはイイと感じても、傍から見ると非力にしか見えない

エンジンのような、良い悪いがハッキリしない・・・


エンジンで評判のプロペラをモーターに付けても同じにならない
パワーを少々変えようが、エンジンのような変化がない
飛ばし易いパワーポイントが低いところにある

エンジン調整ではニードルをほんの少し触るだけで操縦性が変るのに
電動は0.5%単位でパワー調整できるにも関わらず、その差が実感できない



電動ではじめてジャイロを認識


ジャイロ効果と言われても、エンジン機ではよく分かりませんでした
ヨーイングの原因はジャイロ効果によるもので、リードアウトガイド調整が必要・・・・
くらいでしょうか・・・
コレは大型機の場合であり、小型機では実感できませんでした

しかし・・・・


電動では、ジャイロ効果が手に取るように分かる


正転ではアワーグラスができない・・・
宙返りが難しく感じる
偶然性が高くなり(上手く行ったり、行かなかったり)疑心暗鬼になる
水平安定が悪い、これも厄介で正逆で違う
前述したように、パワー調整による差がエンジンのように出ない
パイロットがイイ・カンジでも、傍から見るとヨタヨタ
小型機でも顕著に現れる




サイサは振動として現れる



この動画にすべてのヒントがあると考えます
プロペラが回転することで、上記のようなグリグリが発生
操縦に対してイヤイヤ(ワガママ)をして操縦を邪魔して思うように飛んでくれません
宙返りがムズク感じるのは、サイサが原因
水平安定が悪いのもサイサが原因、重心位置とは無関係
プロペラが回転した時、グリグリ(サイサ)が発生しなければ劇的に飛ばし易くなる



振動するモーター?

モーターは振動しません
キュ〜〜ンと綺麗に回転します
ところが、プロペラ付けて回すと振動する
もちろんプロペラのバランスはOK、そんでも振動します
ここで言う振動は、エンジンのそれとは違います
エンジンの振動は、点火・爆発にともなう回転数に応じた振動で
排気音と同調した振動と言えます
モーターの振動は、プロペラ回転に起因する振動で、回転数に応じてブルブル震えます
エンジン機の振動に慣れていましたし、激しい振動ではありませんから見過ごしていた
振動するのは、ペラやローターのバランスが微妙にズレているのが原因だと思いました
エンジンのように派手に振動するわけではありません
だから、軽く見ていた


実は、この振動(サイサ)が厄介でして、操縦性に大きく関わる


余談・・・


プロペラバランスとクルマのタイヤバランスは同じ?
タイヤ交換したり、ホイール交換した時、タイヤバランスをとることは皆さんご存知かと思います
タイヤバランスは、結構ラフでワイドタイヤの場合完璧にはとれません
特に4WDのデカタイヤは顕著
要は、実用スピードの中でバランスがとれていればOK
タイヤバランスが狂っているとどうなるか?
あるスピードになるとハンドルがブルブル震えマンヨ
重要なのはフロントタイヤで、リヤは関係ない
しかし、そのスピードを外れればOK

つまり、使用する回転数で振動が起きなければプロペラバランスはラフでOK


乱暴な言い方すれば、極少量のプロペラバランスをとるかとらないかは
自己満足の領域、劣悪な不良品ペラでもない限り無視してOK
飛行前に変なブルブルが無ければ、操縦性に関わるほどの影響力はアリマヘン



2種類の振動


その1、エンジンの回転(爆発)による振動


その2、プロペラ回転(サイサ)による振動


エンジンの場合は2種混合、モーターの場合はサイサのみ



なぜエンジンが飛ばし易いと感じるのか?


エンジンは、2種類の振動が混ざり合い、結果的にサイサエネルギーを打ち消している(仮定)


2種類の振動が混ざると、打消し合いと同調(強調)が起きます
結果論ですが、プロペラサイサがエンジン回転(爆発)で打消され、
同調によりモードが変ることで操縦性に影響を与えない
つうか、サイサが隠れ弱まってしまうのではないか?
しかし、厳然とサイサは存在しますから、エンジンのチョットした変化でサイサがポン!と顔を出す




モーターは回転(爆発)の振動は無い、プロペラサイサのみが現れる(仮定)


モーターは、サイサのみ安定して現れるので回転数の微妙な変化でも操縦性の変化が無い
サイサを弱めるためには、回転数を下げるんが有効
だから、電動は非力に見られた・・・・



パワフル電動を実現するには



サイサを減らせばOKなんですが・・・・・








CL前後重心位置




前後重心位置と飛行性能の不可解な関係



ラットレーサーの重心位置


スケールエアレーサーの飛燕09

重心位置は設計図どおり、ベルクランクの少し前にあります
ここには、拘りがありました
重心位置が前よりになるとグライドしない
これは紙飛行機時代からの固定概念でして、前よりになるとグライドせずに前ノメリに突っ込む
重心位置は最適(設計図どおり)でなければダメ、頑なに信じていました
私のラットレーサーの経験はイモラからでした
スタント機しか飛ばした事が無く、その飛行体験はオドロキでした
スピードが速い遅いの問題ではなく
エンジンが止まると、イモラは石になりました
スタント機のようにエレベーターが効かない、前ノメリに突っ込んでしまう
エレベーターはフルアップ、でもアタマを上げない、グライドしない・・・・
ウイップしているつもりでも、力が伝わらない、コツが掴めない、コントロールできない



ナンでよ!



「コレは、重心位置に問題がある」そう考えました


ですから、スケールエアレーサーを製作する時は、出来る限りノーズを詰めて
重いエンジンに対応するべく、重心位置を設計図どおりにしました
そのまま作ると、コレも石になると信じて・・・・
実を話しますと、私はイモラ以後、九州でスローラットを2回飛ばしただけで
飛ばしたことがありません
九州で飛ばしたスローラットレーサーもグライドしないと感じました
そして以後、パイロットは、砂糖センセーと息子でして・・・・
傍から見ると、それは上手く行っているように見えました。
「ヤッパ、正しかった!」重心位置は重要だ!、確信したのでした


しかし・・・




E研さんのブログより


山崎航空機製作所のフェザント   (非売品)



重心位置は前縁


なんと、最新のスローラットレーサーを入手して、九州に向かいました
E研さんからは、「よく飛ぶ一番イイのを送ったよ、負けたらヘタだからネ!」クギ刺されて・・・・
練習は2日やりました

しかし、実態は全くダメ!
速い遅いではなく、パイロット(息子)がコントロールできない
「コレ石だよ、コントロールできない」私と同じことを言う・・・・
挙句に機体を壊す始末で・・・・マイッタ!
E研さんからTELで「どう、良く飛ぶでしょ」
「・・・・・・????」
こんな機体を九州では飛ばしているとは、ナンでよ!


何回か練習していると・・・・
たま〜に綺麗にグライドすることがある、ナンでかな〜〜
その時点では、理由は分かりませんでした
パイロットが機体に慣れてないのか?
コツさえ掴めれば・・・・


答えは、高度にありマンタ!


大会当日、レースを見ていて初めてわかりました
カットオフの高度が2M以上だと石になる、カットオフでフラフラしていきなり下向きになり落下
ところが、1M以下でカットオフすると見事にグライドする
上手い人は、低空でカットオフ入れてそのまま0.5M以下の高度で舐めるようにグライド
頃合い見て接地、地上滑走で急激にブレーキが掛かる
空中での減速より地上滑走ははるかにブレーキが掛かる
ウイップについても、肩より低い高度だと力が伝わり易い
逆ウイップについても同様
ウイップは肩より低い高度でその力が伝わり易い
低高度でカットオフを確実に入れる練習が必要
低高度でカットオフできれば、綺麗にグライドに入り、コントロールが可能


低高度では地面効果があるのか?



こんなカンジ・・・


鳥人間コンテストでも、水面ギリギリを見事にグライドするシーンが見られます
空気は良く分からないことがたくさんありマンナ・・・
重心位置が設計図どおりの飛燕09は、高い高度からでもグライドしましたから
パイロットがその感覚でフェザントを飛ばしたことによる感覚のズレが問題であったみたい・・・
飛燕09はグライドしやすい代わりに、接地タイミングが取り難くタイムロスが大きい
対して、フェザントは低空で舐めるようにグライドして、滑り込むように接地
急減速が可能、もし早く接地してもそこからウイップを掛けると
減速せずに地上を走りまわる
飛燕は浮きがイイ?ので、接地スピードが低くなり、地上滑走での正逆ウイップがし難い



ラットレーサーの重心位置は前縁近くがイイ



滑空機の重心位置理論を、

ラットレーサーに当てはめることは

求められる飛行特性と合わない




超難解はココからなんよ



まずは整理すると


カットオフ後の性能では


1.高い高度で全くグライドしないフェザントが低高度で見事にグライドし、コントロールも容易(高速OK)
2.高い高度でもグライドする飛燕09は低高度で浮きやすく?(高速NG)コントロールし難い
3.フェザントは高い高度からの進入でエレベーターが効かない
4.飛燕09は高い高度からの進入でエレベーターが効いてコントロールできる


フェザントが高性能



飛行中の操縦性では


1.フェザントのエレベーターは機能していて安定性・操縦性に優れる
2.飛燕09のエレベーターは普通に効く


ほぼ同等と考えます



超難解?


フェザントの重心位置が前縁近くにあるため、グライドし難いことは理解できますが
プロペラが回転していれば、手にピタリと付いてくる操縦性が得られる
絶えずエレベーターで当て舵する必要がない、普通に真っ直ぐ飛ぶ
レース中に自分の機体を見る必要がなく、パイロットのレース運びを助けてくれる高性能
しかし、プロペラが止まると・・・・

飛燕09は、設計図どおりの重心位置ですから、多少高めの高度からでもグライドしてくれます
高度が3M以上では、機体が内傾しているのでダメ
でもプロペラが回転していれば、フェザントと大差ありません

飛燕09が普通に飛ぶのは、理解できますが
重心位置が前縁近くにあるフェザントの操縦性が飛燕と変らない(優れている)のは変でしょ!
プロペラが回転すると、従来の重心位置概念が崩壊する
いや、崩壊していたのに気が付かなかった?


プロペラが回転していると、


従来の重心位置概念が当てはまらない?



スタント機に当てはめると・・・・



重心位置と飛行性能の関係






CL上下重心位置



CL上下重心位置とは、プロペラ推力軸を基準に下方向に幾らズラせばOKかを考える理論
水平安定とアップ・ダウンの効き方の違いに関係しています
水平安定性は、プロペラサイサと共に、上下重心位置が密接に関係します
名機ノーブラーの胴体設計はエンジン倒立マウントを含め、この点を的確に処理しています
初歩的な復習要素が大きいですが、あらためて整理します



ベルクランクピボットと胴体の上下重心位置を合わせることとは違います



プロペラの不思議



定説


プロペラが回転すると、反動トルクで回転方向とは逆方向に進もうとします
その力のキャンセルを目的としてサイドスラストが必要になります


この理屈は、プロペラを水平方向に見た時の話しで



プロペラを垂直方向に見た時にどうなるか?



プロペラは左右どちらに回転しても


上向きに進もうとしているようです(体験的)



主翼とプロペラ軸が同一のインラインだと
機体が上へ上へ行こうとして水平安定が悪くなります
コンバット機の水平安定が悪い(ピラピラ?)のはインラインで脚が無いため重心位置が高いから・・・・



スタント機のアップ・ダウンの効きの違いは


プロペラが回転することで起る、大抵の場合、アップが強くてダウンが弱い
スタント機のエレベーターダウントリムは上下重心位置が高いと必要です
名機ノーブラーは重心を下げるためのエンジン倒立であり、
エンジン・主翼のスラストを故意に大きくズラしています
FOX35が軽量だったので、大きくズラしたのかな?
エンジン倒立は、脚も短くできるので好都合ですが、
スパッツを付けるとより良くなる(G・ノーブラー)
脚を重くすることは前後重心位置に近いため、効果的に上下重心を下げるられる
主翼脚より、胴体脚のほうが重量集中しているので好ましい・・・



余談・・・・

この理屈が分かったのも、電動のおかげです
つうか、テンペストさんからのメールがあったから分かった
なぜインラインが良くないのか?
やっと理解出来てきた・・・・
前後重心位置に近くて重い脚はあらゆる面で好都合
この理屈で行くと、引き込み脚は最悪・・・・
プロペラはオモロイ・・・