インスパイア  2010

GOGO・ラットレース!


インスパイア2010 プロジェクト



今年こそ、FMAオープン・ラット完走を目指します
決勝はムリでしょうから、3〜6位決定戦に賭けましょう
スローラットは山崎航空機の名機フェザントを所有していますが
オープンラットの彩雲は、燃料タンクが小さく100周完走できません
機体設計にも問題点が多数あり、去年のレースは不参加に終わりました
プロジェクト開始から早2年、いまだオリジナル・オープン・ラットレーサーは完成していませんが
今年こそマトモなレースができるように改めてトライしようと決意しています



設計の全面変更



なんせ初心者ですから、フェザントを模倣することが近道ですが
どうせ失敗(勝てない)するなら、可能性を信じ、オリジナルで行くのが俺の生きる道だろ!
というワケで2010モデルを考えました

考えたというより、仕事で運転中、「今年の夏のFMAはど〜すんかな?・・・♪」
山崎さんにオネダリしてオープン作って貰おうかな?
などとフザケタ考えが一瞬横切りましたが・・・・
Uコンは人生哲学なり!、ココは一番正面からブツかるしかない!
オモロイ機体作りたいワナ・・・・んで、突然思いついたんよ

コレがホントのインスパイア?

忘れないように、その場でスケッチといういつものパターン
フェザントはかなりの完成度ゆえ、スキがほとんどありません
サイドマウント型のラットレーサーのお手本と言えます
対抗するには、サイドマウントではムダな抵抗デンナ!



Uコンレーサーの究極は、F2C型



なんですが、単純にマネしても上手く行かんワナ・・・甘くない
というワケで、F2C型レーサーの解析から始めましょう



○●ラットレーサー設計講座



オジサン、だから〜真剣に読んで腹立てちゃダメよ



1.エンジン倒立が基本


安定した水平飛行をするには、プロペラ推力軸より下側に上下重心位置をする必要があります
この理屈は、スタント機と同じ
F2Cのような無尾翼にはエンジン倒立は絶対条件
F2Dのようにプロペラ推力軸と上下重心位置が近いと水平飛行しません
前後重心位置はどうでも良く、プロペラ推力軸と上下重心のズレ
スラストBが安定した飛行を支配しています
背面飛行が不要なレーサーは、スラストBは大きいほどGOOD
なぜF2Cレーサーが全て倒立なのか?
コレが答え
スラストBを無視して前後重心位置を調整しても不毛ですよ




エンジン倒立が条件


F2Cの機体設計はココが原点になっています
倒立を条件に再始動性を課題テーマに機体・エンジンが発展してきたと言っても過言ではありません


重心位置が下がれば下がるほど機体は内傾します
内傾すればワイヤーテンションは下がり、スピードUP
ところが、エンジン停止で内傾は無くなり、綺麗にグライド(高度は肩より下で)するワケ




燃料タンクの位置を上げる


倒立のメリットは、燃料タンクの位置を上げられること
コレは、再始動性に大きく関わってきます
燃料送油をサクションだけに頼るラットレーサーですが
燃料カットオフを解除した瞬間に
重力を使い燃料送油できるために燃料タンクを上げる必要があります
オーバーチョークに繋がる問題もありますが
良く出来た話、エンジン倒立ならノ〜プロムレブ?







2.低抵抗と高抵抗の両立



飛行速度を上げるためには、徹底した低抵抗
エンジンが停止した瞬間から高抵抗へ変わる


この答えが低アスペクト無尾翼


グライドで仰角がつくともの凄い抵抗になる
実機?のスペースシャトルがこの考え
打ち上げでは低抵抗、着陸は極端な減速が必要

200Km/hで飛ぶ機体を1/2周で大減速させるためには・・・・


200Km/hとは誇大表現ですが
エンジンカット、3/4周で急ブレーキを掛けるのはパイロットの腕の見せ所でもありますネ
そして、機体設計の見直しも必要になります
F2Cの無尾翼は究極のスタイルでもありますが
操縦がムズイ、初心者には飛ばせません
ドカンとブレーキが掛かり木の葉のように失速、超低空でしかグライドしない
まさにエキスパート向き



2009モデル?


サイドマウントの高翼で非対称でした




ラットレーサーのアスペクト比



高速(低抵抗)で飛び、1周で大減速(高抵抗)する必要があります
グライドは高度1M以下が前提
そして操縦し易さが求められます
3機同時飛行では、パイロットの状況判断力が求められますが
それには飛行中にパイロットに余裕が生まれる機体設計が求められます
高度な逆ウイップをしなくてもブレーキが掛かる機体とは?
F2Cのようなタンク容量が限定されませんから
ラットレーサーには大きなチャンスがある


主翼の平面形は、F2Cと相似形で



テールを伸ばした鳥型





たぶん前代未聞???






胴体はプロフィール?という変なカタチ



エンジン倒立で燃料タンクの位置を上げる


写真は、MK−CRAFTの掲示板でディーゼル猿人さんが投稿したものです
オーストラリアの機体のようです



このジオメトリーは、イモラと同じです
なぜ燃料タンクが高い位置にあるのか?
当時はさっぱり分かりませんでした



妥協を廃し、理想を求めたカタチ



いよいよベールが剥がされる・・・



インスパイアの全様とは


その前にまずは、”理想”のお勉強です


設計とは理想追求であり、妥協の産物ではありません


言い換えると、理想が分からなくては設計できない
前例が云々、似たような?、定評がある、とかはすべてモノマネ!
本物の設計を志す時、模型飛行機は科学の遊びになる
最先端の科学で遊ぶ快感こそ模型飛行機の醍醐味
そこには、失敗する快感が・・・・


なんですが・・・・
スタント機同様、理屈はすべて失敗から得られたモノばかりで、
文献で調べたものではありまへん
つまり、いい加減な理想ですわ!
と言うことでお願いしますね、信じたアナタがアホなだけ・・・


ラットレーサーの左右・上下重心位置




このジオメトリーが基本中の基本


すべては、プロペラ・スラストラインを基準に設計していきます


Aは飛行時のワイヤーテンション


スタント機ではありませんから、翼端ウエイトは最小にしたい
Aが大きいとテンションが大きくなり、操縦が大変です
ワイヤー・テンションは前進には無駄なエネルギーですからスピード・ダウンに繋がります
エンジン停止と同時にワイヤー・テンションは遠心力だけになります
体験的に遠心力は大したことありません
ワイヤー・テンションはプロペラすらストと左右重心のズレで決まります



Bは離陸滑走時のワイヤーテンション


安定した離陸が出来るか否か?


すべてBが関係しています


支点はタイヤ接点になるため
Bの値は、離陸滑走の安全牌になります
プロペラTカーで散々悩まされた成果デンナ
一つのことを突き詰めることは大事ですが
一見して関係ない事で遊ぶと、物事の本質が見えてくることがあります


安全牌は上下重心も大きく関わっています


一輪車では、左右に傾いて離陸することが考えられます
理想は外翼が下がった状態ですが
ふとした事で、内翼が地面に着いた状態で離陸スタートする場合があります


スラストCが大きいほど安全牌は大きくなる



ペラ・スラスト < B < A



これを基本にシビアなセッティングが始まりマンヨ
大事なことは、カタチだけマネしてもダメよ
根管にんる理屈が在ってこそ本当のアレンジになる
とは言え、
新しい理屈は、発見により見出されるワケで
無駄なトライ(失敗)が大事になるんよ




木村模型45用スタントタンクを流用、新案ユニフローで搭載
無尾翼のようで・・・・
ファジーに繋がる形状は、鳥に似ていて・・・
見ようによっては、飛魚にも見える?







最大のセールス・ポイントは脚になるんすが




図面化しようと思いましたが
アタマの整理がつかず、イキナリ製作・・・・
F2CとDを足して2で割り、テールを伸ばして、巨大タンクを積んだ


これぞ、インスパイア


構造は超合理的○●理論を満載した超駄作
世界に類を見ない傑作ですわ
このあとどうなるか?
想像できたらアナタは天才? 





悩ましいタンク容量


エンジンはOS12+単純同調パイプ
パイプインした状態で22000rpm
前半は再始動がありますからリッチが絶対条件、ニードル絞れません
パイプインするとニードルは関係ありませんからリッチにすると
ジャブジャブ燃料飲み込むんよ
逆説的には、パイプインするとニードル絞っても回転数が変わらないワケで・・・
考えようでは、パイプ同調のメリットがあるんか?


考えるとイライラするので・・・止めます


問題はタンク容量


E研さんの指導では、100CCが目安ということですが
調べると・・・・彩雲は、100CCで60周しかしません
根本的にパイプ長を変えて回転数を変え、再セッティングが必要ですが
時間が無いのでボツ!
タンク容量を増やして対応します


普通ならタンクを自作するのが筋ですが・・・
汎用品の流用で行きますよ
木村模型の45用120CCタンクを使います




燃料タンク


木村模型の45用タンク120CCを改造して使います

100周完走は???
ノンストップで4分チョイですから恐ろしい燃費
燃料は、クロッツでニトロ30%プラスα?
パイプインさせニードルを開けてヒートを防ぐ戦法・・・・
低負荷のペラ選定等含め、いろいろ遊べて

給油パイプ・ユニフローは4mmパイプで配管
給油パイプは出口で3mmに絞ります(実用新案?)
こうすることでタンク内の流入抵抗をキャンセル、
実質的なチキンホッパー容量のアップを実現
ユニフロー効果の向上を目指しています

分かるかな?ワガンネェ〜だろうナァ〜〜

私もわかりまへん!
宝くじと同じ
買わなければ(変えなければ)当たらない

模型飛行機は科学の遊び、原点に立ち返れば工夫すべきポイントは無数にあるんよ



オープン・ラットレーサー


インスパイア プロト完成!



2年越しですが、念願のオリジナル
期待度が低いため、データー取りに専念?荒削りでクリア塗っただけ
早くも次回作に期待・・・

この手の機体は飛行高度で全てが決まります
グライドは、肩から下の高度でしかウイップが効きません
スタント機操縦の感覚は通用しません
初めてラット飛ばした時、コレが全く分からず
「コリャ〜石だよ・・・」
グライド高度が上がれば強烈な失速を起します
ダウン入れても、全く効きません
失速からの回復は不可能ですから、木の葉のように舞い落ちる
無尾翼が神経質な理由はココ
カットオフを高度1.5〜2Mで入れ、ウイップ領域で正・逆ウイップして絶えずコントロール下に置くこと
高度2Mから0,5Mまでのグライド・コントロールが醍醐味・・・・


真夏の九州対策?
ヘッドは坊主から3枚リーゼント、ヘアスプレーで固めマンタ


製作時間の短縮を狙い、リンケージ・タンク(45スタント)は木村模型のパーツ
タイヤは土のグランド用に55mm、ヘタクソパイロットでもOK
写真を見ると、腰高(高重心)に見えますが、エンジン倒立搭載ですから十分に低重心です






同じデショ・・・



全備510g
前後重心は前縁から15mm



リードアウトガイドより上下重心が低いため
エンジンが回転中は、内傾(バンク)して飛行
ワイヤーテンションを下げ、バンクすることでスピードUP!
エンジン停止でバンクは水平に戻り、綺麗にグライドする予定・・・・



ホントかよ?



デタラメ満載(万歳?)・・・



大半の下馬評は、
飛ばない・離陸しない・安定しない・酷いオヤジだ・パイロットがあまりにも可哀相・・・


色塗れよ!




さて、どうなる?





やってもうた!




どないスンネン?





●○って誰だお