白黒機体調整劇場


ようこそ、当劇場にいらっしゃいませ。

作・演出・出演・盗用・妄想             白黒那須高原

*以下内容は健全マジメで伝統を重んじるUコンマニアの方々は毒なので読まないほうが・・・


ヘタクソは必読・・・  


エッ、・・・読んだらますますヘタクソになる?


RC飛行機の場合、プロポはコンピューターですからデータの分析や人への伝授、はたまた飛行中にプロポをポンと渡せばその機体のクセを体感的に共有しやすい・・・
しかしUコンはクセある人間が主体の超アナログの世界、はたから見ていてもようワカラン上、身体能力にも大きく依存しているので、どうしても抽象的表現や、マクロ的視点になりやすい?、断片的な指摘では、たまたま当たればOKですが、他の部分のバランスを崩す可能性すらあります。
ここでは、この2年間?のUコン復活で新たに得られた知識を、体系的に並べ変え、機体調整を根本的に1から組上げて行くにはどうしたらいいか?

Uコンスタントの要の大部分はエンジン・モーターの出力調整・ペラ選択ですが、ここでは機体調整に的を絞って進めます、理由は混ぜるとワケわかんなくなるから・・・


当然間違いだらけ?、ジャンジャン指摘コメントお待ちしてます。



白黒流機体調整の極意とは



基本は、上手く飛ばないのは人間でなく機体が悪いと割り切る、そして上手く飛ぶように練習する時間ないので、人間に付いた変なクセをキャンセルする方向に機体を強引に調整する


発想のきっかけは・・・・

Uコン操縦はチャリンコと同じで、体が覚えている。
20数年ぶりに飛ばしてみると、はじめは目が回って・・・・でもしばらくするとすぐ勘が戻って・・・
そこで判るのは、そう言えば自分が昔も同じミスをくり返していたこと・・・・
そんでもって練習開始するんですが・・・でも待てよ、
どうせ練習しても昔のように若くないから元に戻んネェ〜〜ヨ。


すぐ人のセイにする習慣から、


これは機体が悪いから!、の方向へ・・・・





今明かされる、白黒流Uコン免許皆伝




自分を変えようとするな!


人間は大変センシティブで高性能、コンピューターでいえば分解能無限大、いざという時考えられない力を発揮することも・・・
でも精神状態によりその能力は激減することもでも有名・・・・つまり、飛ばない機体でたくさん練習してドンドン上手くなったとしても、ここ一番という時に精神状態が悪ければ自分に付いた変なクセが全部でてしまいメタメタになる・・・・
だったらクセはクセとして全て前向きに考えて、それをキャンセルするように調整すれば最悪状態でもそこそこ行けて、調子良ければ・・・・・練習量も大幅に減らせる・・・・・

練習で自分を変える!、そんなもんは無理!と考え方を変え、機体を自分に合うように変えればイイ・・・


たとえば・・・・


正宙でワイヤーが弛む・テンションが心細い・ちょっと風吹くと外翼端が見える・・・

正宙・逆宙の大きさが揃わない

どうしても演技が大きくなってしまう・・・

恐怖感はないのに、リバースの引き起こしが背面・正面で違う

逆四角の引起しが体のコンデションにより上下してしまう

横8・角8の底辺が揃わない時が多い(逆が高い・・)



これらは基本的な機体調整でクセ取りします


猛練習で克服できても機体が同じなら、ちょっとのブランクでまた元にもどってしまう・・・


さぁ〜〜調整開始・・・・



前提条件は、機体がある程度正確に作られ、


リンケージが調整可能でスムーズであるとします



翼端ウエイト初期設定


ウエイトは多目からスタートするのがイイ・・・
なぜなら少ないとワイヤーテンションが少ないだけでなく、チョットした風でノーコン・墜落する可能性があるからです。
多い分には問題多数ありますが、最悪の事態は防げます。

地上でのチェックは左右重心位置が胴体より明らかに外側にあるようにウエイト積みます。

量はケースバイケースなので一概には言えませんが、けっこうな量になると思います。
ここからスタート。


とりあえずニュートラル調整


ワイヤーを接続したら、助手に機体を持って立ってもらい、ハンドルニュートラルとフラップ・エレベーターのニュートラルが一致しているか見てもらい、ワイヤーの長さをハンドル側で調整します。
厳密に見なくてもOK、ここでの調整は目安程度、本当のニュートラル調整はまだまだ先の話・・・


左右の傾き


初飛行は風のない日に行います。
エンジンパワーは控えめチョイ甘、水平飛行で機体の左右傾きをチェック、背面に入れて同様にチェック、助手の人にもお願いしてじっくり観察してもらいます。
定評のある機体であればあまり関係ありませんが、
上下重心位置がリードアウトガイドの高さと違うと傾いて飛びます。

重心上側・・・・・・外傾
重心下側・・・・・・内傾

上下重心位置調整は外翼に白黒スタビもどきを付けてウエイト付けるのが簡単・・・・・


傾き対策はフラップもしくは固定フラップを逆方向にネジって修正します。
この時、エレベーターの左右のズレが無いかも同時にチェック
上下重心位置が違うのにそれをフラップ捩じりで直そうとするとかなり捩じらなくては直らないのでスグ判ります。
左右傾きは完全に水平になるまで何回も行なってください、パイロットの視点とサークル外から見るのでは違って見えますので、助手の人に最終確認をお願いします。
これが終わらないと次のステップ行く意味がなくなります。


ここまでは常識問題です。


本題突入・・・・


フルアップ・フルダウン     長万部爺殿より盗みました?


30度くらいの上空で、正面フルアップを切って連続宙返りに入れ、機体の挙動を観察します。
次に背面でフルダウン・・・・
2回目以降は高度が落ちますので、必ず30度以上の上空からはじめます、低いと落ちます・・・・
どうですか?、正・逆とも同じ半径で機体が旋回、落下しますか?

このテストで機体のポテンシャルが見えます、高いと落下せず何回もできますが、低いとすぐ落下します。


差がある時・・・・


ベルクランク<----->フラップのロッドを前後アジャストして旋回半径を揃えます

旋回半径がデカイほうをより舵が効くほうにアジャストします
これは何を意味しているかと言うと、

ベルクランク軸でのアップ・ダウンの作用角をそろえるために行います。


なぜ?・・・・当然ながらリンケージには注意を払って製作されているとおもいますが、リードアウトガイドの位置、ワイヤーの空気抵抗によるたわみ等により、地上と空中での差が出るためと思われます。
正確に作ったから大丈夫?、ところがドッコイ、けっこう差があるもんです。
????アジャストもまたシビア・・・ほんの少しで激変します、でもここで立止まらずザックリ調整すりつもりで・・・
調整するとニュートラルが狂い、水平・背面の高度差がでますがとりあえず無視!、
旋回半径・挙動をそろえるようにアジャスト!


定評ある機体で正確に出来ていれば調整する必要はない?、でもチェックは必須


オシャマシンで初飛行時、正宙・逆宙をくり返していたら、

長万部爺殿から
「はじめから、そんなことやっても意味ねぇ〜〜ヨ」
「フル・アップ/ダウンでの様子見てみな」



正・逆宙返りをそろえるには・・・


連続3回宙返りを行います、余計なこと考えずになるべく自然にいつもどおりに・・・・
目をつぶってやるくらいの感覚がポイント!
つづいて背面2周・・・・
連続3回逆宙返りを行います、これも自然でOK、


パット判断して、大きさが揃ってますか?


正確に作られた機体ならば・・・・・逆宙が大きくなることが多い?、理由はジャイロ効果つうヤツですがここではスルーしときます。

飛行時間内に何度もくり返してください、だんだん大きさが揃うようになるハズ、ここが超アナログの世界、人間のスゴイ能力で自然と大きさを調整してくれるのです。

ですから最初にリラックスして行った正・逆宙の大きさを基準にします。

調整はフラップ<----->エレベーターのロッド長をアジャストして調整します。

調整量は微妙なので、アジャスターは180度単位で回しながら、気持ちをリセットしながら行います、連続して飛ばすと前回の記憶が残っていて・・・・・
飛行の間にバカ話でもして忘れるくらいリセットが必要です、Uコン機の調整はセンシティブですからすぐ追い込まれてしまいがち、このへんが超アナログ・・・・人によってはアジャストすること自体に嫌悪感を持っていたり、製作失敗したんじゃないかなどと悩む人も・・・・


気にせずガンガン行きましょう!


全体の大きさではなく、正逆をそろえることに集中します。


この調整でも結果的にニュートラルのズレが生じます、しかしとりあえず無視!、まぁ〜どうしても気になるなら適当に動かしておけばOK。



演技の大きさ調整・・・


正・逆宙返りの大きさがそろったら、全体の大きさを45度に入るように

ハンドルのワイヤーピッチをアジャストします。

これはにより、四角宙返りのターンにお釣り(ペコ)が出たりする可能性がありますが、演技全体の大きさを揃えるほうを優先して考えます。



翼端ウエイトの調整・・・


ここまでに散々宙返りをくり返しているとおもいますが、水平から上昇して背面に移る瞬間に注目してください。
パイロットから見て、それまで見えなかった外翼下面側が見えるとおもいます。


それで正解!



でも見え方がウエイト量で変る、積みすぎるとドンドン外翼がメクレ上がるようになり、四角宙返りでは派手にローリングしてグラグラ揺れます。


これは不正解!



ちょうどイイ所を探してください。


ウエイトはワイヤー長や太さを変えると1からやり直しと考えてください。
人のデータはあまり参考にならないのも事実で厄介ですが、


基本は多目から減量するようにすること、これでアクシデントを減らせます。


ウエイトは調整のキモ!      けっこうムズイ!





本当のニュートラル調整



ニュートラルがズレると・・



リバースウイングオーバーの引起しが揃わない
正・逆宙の底辺が揃わない
横8・角8の底辺が揃わない
四角の4画目は問題ないのに、逆四角の2画目がムズイ


ここにUコンの奥深さと単純さが同居しています。

正面・背面の水平高度を合わせるためのニュートラル調整のようですが、これだけじゃ不十分なのです。
それは人間が高性能ゆえ、1.5M概念で飛ばす水平飛行は体が自然と動いて、


自動調整してしまうから・・・


ゆっくりした連続動作の水平飛行ではなく、一瞬の通過点である曲技中で合わせる必要が・・・・


いかにニュートラルとはファジ〜〜で、且つスタントのキモになるかが・・・・
なぜハンドルにニュートラル調整機能があるのか?
復活当初は意味不明?、なんせ昔は中金のハンドルでやってましたから・・・・

ニュートラルのズレを練習で克服することは人間が高性能ゆえ可能ですが、機体を変えることで大量の練習が必要だったり、チョットのブランクでメタメタに戻ったり・・・・



調整には順番とエイジングがある


上記順番で調整をすることは特に重要、
ステップごとに集中してチェックします、複数同時では混乱の原因に・・・・
そして時間をおいて再度見直すことで機体調整の構築ができす。
時間をおいて(練習を重ねた後)見直すことで、操縦の上達を機体に反映させることができ、操縦によるエラー?、機体調整によるエラー?、の区別がつく様になります。
時間経過とともに、調整量が変わるのは操縦技術の向上が理由、これも気にせずドンドン変えればOK
人間は高性能なのです。



Uコンは上手く飛ばせた時、快感物質が脳から分泌されます。



こうあるべき!・・・はない


手首の操作角度・柔軟性・神経系など人間側でのトレーニングは絶対必要ですが、大変時間がかかる上、なかなかクセが取れなかったりしますので、機体を強引に人に合わせるように考えます。
もし自分で上記の身体的欠点がわかっているならば、時間を掛けて徐々に直そうくらいに考えています。

そのほうがよほど楽しめるかな?

どちらにしてもコレが正解といえるデータがあってそれに合わせられればOKですが、大筋ではあっても体型や顔が違うのと同じ?で、細部ではかなり違うのが現実かな?、と考えるようになってから気が楽になり、既成データに無理やり合わせる気が無くなりました。

たとえば・・・、世界的に良く飛ぶ名機を作ったり、買ったとします。
飛ばしてみたら、自分の思いどおりに飛ばないなぁ〜〜、それが上記内容ともし一致していたら・・・
それは自分がヘタ(悪い)だから・・・、練習で克服しようなどと考える必要ありません。

これは自分勝手な解釈・思い込みで非合理的なことを推し進めることではありますん、なぜならそんなことしても上手くならないからです。


昔はリンケージ製作に何日も掛けて、ブッシュやらタワミないように最新の注意を払っていました。
なぜなら、一度作ると二度とイジれない・・・・
でもそれじゃ〜調整なんてできないジャン、

現代はフルアジャスト可能なリンケージでないと・・・・


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