テールの長い機体は加速しない


Uコンスタントの最大の敵は、強風時の加速!
丸モノの降下時にヨットの帆に追い風が当たるがごとくグングン加速
テンション増大で舵圧が重くなり、効かなくなる・・・・最悪コッパ!
宙返りは風下45度前方、逆宙は45度後方で行うことで加速を抑えられる・・・・
問題は横8・縦8で交点が風下に来るとヤバイ
加速を防ぐ方法はUコンスタント最大のテーマ
加速しなけりゃ風は恐くないワナ
ポイントはパワー調整が一般的デンナ!
アクセルコントロールができないUコンでは機体が降下を始めると
負荷が抜けてエンジン・モーターの回転数が上昇する
クルマに例えると、下り坂でアクセル戻してエンジンブレーキ掛けなければ
加速するのと同じ原理ですわ
どうすればアクセルを戻さずに下り坂で加速しないようになるか?
負荷を軽くして登りでも下りでも同じ回転数になるようにするとか
チューンドパイプで同調掛けて回転数が変らないようにするとか
ガバナー掛けてモーター回転数を制御するとか
議論の中心はパワーユニット調整とプロペラ(負荷)選定
加速の原因は負荷の抜けが原因


それだけかよ?


フラップが加速にTURBOブーストを掛ける

Uコンスタント機にフラップは欠かせない
つうか、フラップがあるからスタントが出来る
フラップは主翼の揚力アップとして働き、エレベーターの振り子ターンを打ち消し
方向転換を揚力に変えてスルドイ旋回が可能になる
ところが宙返りのような緩やかな旋回では主翼効率のみが上昇
揚力アップは降下時に抵抗でななく潤滑油として作用、ツルンと滑って加速!


フラップターンは加速しやすい?


ガルーダのような胴体フン詰まり、テールが短いと旋回慣性は小さく(ホントかよ)なりますが
フラップターンの傾向が強くなり加速しやすい体質になる
対策としては、前面投影面積を増やして空気抵抗を上げるつうのが一般的?
テールが短いと、
エレベーターが効きにくい???
フラップが効きやすい???


エレベーターターンは加速しない


フラップの効きが弱くなると主翼効率が下がり
エレベーターターンになる
効率低下は失速傾向(ブレーキ)になり加速し難くなる


エレベーターターン割合はテールの長さに比例する


エレベーターターン傾向にするには薄翼がエエ!


AERO STARの設計思想はコレ



競技会当日の気象条件を考え、風が吹いても加速しない機体を追求


ピンポイントでピーク高性能を狙うのではなく、
永年の経験から生まれた、気象条件を加味し悪条件でもピーク幅を取れる実践設計
動力性能に頼る加速対策でないところに特徴があります。






 ここからは持論展開


翼厚・重心位置・フラップと加速・失速の関係


引起しで加速しない(失速する)機体設計



スタント飛行性能を支配する重心位置



機体は主翼とその重心位置で揚力のすべてを稼ぎ出す
であるならエレベーター・フラップの関係性は方便でしかない
姿勢変化による重心移動(DB)特性がスタント飛行性能を支配していると考えるべきではないか



翼厚が大きいと揚力は大きくなる
板翼(フライチャンプ)より対称厚翼(スタントマシン)は揚力が大きいのは体験的に知っています。
ならば、翼厚が大きいほど高性能になるのか?
厚翼は原理的に失速しにくいので限度はあれどUコンには向いている?
一方で、厚翼は揚力がピーキーな特性になるのじゃないかと・・・・
厚翼は揚力も大きいが、失速が始まるとガクっと急激に失速する
薄翼は揚力が小さいが、穏やかに失速していく・・・

トップフライヤーは独自の翼型で厚翼でありながら穏やかな失速特性になる翼型を研究している?
NACA対称翼から卵型に進化していった・・・



重心位置で加速・失速は決まる


重心位置が適正なとき、機体は最も加速する!


宙返りの引起し過程で重心が最適位置になると・・・
グライダーで言うと、機体が走るとも言う


加速するワナ!


この図とは反対ですが
機体は上昇時は重心が前方
引起し時は重心が後方に移動する

理由はテール・ノーズモーメントの長さが違うのに水平でバランスしている重心位置は
姿勢変化でカンタンに移動してしまう
プロペラで左右のブレードの長さを変えて無理やり水平バランスを取った状態と同じ
プロペラを水平以外の状態に変化させると重心位置が変わるのと同じ


コレを○●DB(ダイナミック・バランス)理論と言います。


これまでUコンスタント機の重心位置は水平支持したとき
翼弦の何%位置にあるかしか議論されていませんでした
色々遊ぶうちに、姿勢変化とともに重心位置が変わるのではないか?
変わらなければ説明がつかない事象を何度も体験しました
一様に言えるのがノーズの短い(RC機改造に多い)機体は引起しで失速しやすい
推力点が重心に近ければ操縦性は向上するハズつう理屈でしたが
ドッコイ
Uコンスタント機のように激しく姿勢変化を繰返す機体は
テール・ノーズモーメントは等しいのが重心位置移動が無く最適なのです。
だからトラクタースタント機には軽量なエンジン(クランクシャフトもね)が必要

サイクロン60F2Bは300gデンナ!

大昔は軽量貧弱なエンジンばかりだった
だから名機が数多く誕生したのだと考えています。



厄介なフラップ


フラップ効果により揚力が増える
そこに重心位置最適が重なると・・・・


ダッシュしたように加速するワナ!


従来、強風時の加速はエンジン・モーターの出力特性で抑える考え方が一般的でしたが
重心位置を変えることでコントロールできないか?
つうか、降下時に失速させればOKでしょ・・・


目指すべき方向とは


45度からの降下時に失速気味になるような重心位置移動特性が良い


そのためにはテールを長くしてテール振り子エナジ〜を大きくする・・・・
ラクター型ではシーソーバランス上にあるので現状では画期的高性能は実現しにくい
重心位置はプリセッションとの関係で水平安定とも絡んでいるのも厄介


これらすべてをノーブラー呪縛と言います。





最適重心位置はどこ?



紙飛行機やフリーフライト機は完成後グライドテストで最適重心位置を探して調整しますが
Uコン機は初飛行でエンジン掛けていきなり飛行
もちろん実績ある設計であれば指定された重心位置にあるかぐらいは事前にチェックしますが
オリジナル設計にトライするとなると話はべつ
未知の領域?への挑戦かな・・・・・
フリー機のようにグライドテストをすることがない
Uコンスタント機の最適重心位置はどうやってだすの?
飛ばしてみて水平安定や舵の効き方でバランスをみる


それって正しいの?


そもそも指定された重心位置が最適かどうか考えたことある?
設計では風圧中心と揃えるとかの理屈があるけど
設計と実機の相関関係は取れてるの?


Uコン機の重心位置てナニ?



なぜこの問題に至ったか?


大失敗ハーレム


ところが、プロペラストップ仕様でないのに
着陸グライドは今まで経験したことないくらいバツグンだった
チョイとウイップするとペラ引きずりながら2周は楽勝!
機体の浮きが良くて楽しかった
ところが、宙返りはモタツキで思うように出来ず、四角は派手な失速で・・・・・
あまりのギャップに落胆した・・・


重心位置は最大翼厚付近でした



着陸グライドを重心位置テストに使う



Uコン機はグライドテストを着陸グライドで代用できることに気が付いた!
スタント機は大胆にウエイト積んで重心位置のテストをする必要がありそう
今までは重心位置は水平安定と運動性のバランスとっていましたが
水平安定はプロペラシャフトで調整すればOK

本来の重心位置調整の方法が見えるかもしれない

グライド性能とスタント性能の相関関係とか
強風で加速するの原因がわかるかも・・・
重心位置移動と翼型の関係とか
テーパー比と重心位置の関係からスタント性能を探るとか
最近考えているのがアスペクト比と重心移動の関係だったり


新しい視点・発見が山と有りそうデンナ!