次世代スタント機プロジェクト



2008 X・ジオメトリー 始動  
 

オーディオの世界では、

スピーカーはロクハン(16センチ)ではじまり、ロクハンに終わる

などと言われてます


Uコンスタント機は、


ノーブラではじまり、ノーブラで終わるのか?


当然ながらスタイルは違えど、構成は同じ・・・


機体は大きいほど空気のネバリ(レイノルズ数)の関係で有利になるのは分っているんですが
Uコンは飛行範囲が狭いゆえ、機体をデカクすればイイっつうもんじゃない
F2Bスタントで、1.5Rターンをするには3Mの機体では不利なことは自明の理

大昔は09・15・19・35・45と機体を作り、ドンドン飛ばし易くなった経験から

大きいことは、イイことだ!

復活して皆と同じ60ではツマンネ、
いきなり2ST90を作って分ったことは、
デカイ機体と大パワーは凶暴になり、言うこと聞かない・・・・
当時は競技参加は考えておらず、
デカイ機体作ったらどうなるんか?、興味本位でルール無視
復活したばかりで勘が戻らず、偉大な失敗でしたが
おかげでデータが一杯とれた


でもね、デカイ機体はオモロイよん  汗かくけどね・・・




飛ばし易い機体とは・・・・


同じミスをくり返すワケ

それは身体能力・脳力・機体の性能が低いから、・・・・ではどうなればイイか?

まずは、ゆっくり飛んでチョ〜よ

しかしゆっくり飛ぶと、ワイヤーテンションが無くなったり、風に弱くなる・・・
ワイヤーテンションの低下は操縦がリニアでなくなり、予測操縦はあて舵が遅くなりやすく(こうなってくれ〜〜と、お祈り)なる、しかも風に煽られたりして偶然性が高くなり、練習しても再現性が悪い。


ゆっくり飛んで、ヨタヨタせず


ワイヤーパツンパツンで丁度よく、


パワー十分で風の中を突き進み、


手の動きにピタリと追従、けして暴れず


加速しないでサクサクターンしてくれる


そんな飛行機を作ればイイ。


ワイヤーテンションを考えると


重心点が円周外方向に引っ張る力


ワイヤーテンションの内訳は・・・・

自然発生する遠心力

機体が直進しようとする力

遠心力ではない機体自らが円周外へ行こうとする力

機体が内側に入ろうとする力

ワイヤーの重量・空気抵抗による機体を内側に引っ張る力

の総和


Xジオメトリーも3発目にして、


そんじゃ試作しようかレベルに・・・・


イデアにはレベルがあり、
奇抜・奇想天外なものは、本質を理解すればするほど出にくくなります。
それがアタリマエ、知れば知るほど保守的になる
「こんなことやってもムダ!」
それを経験・キャリアと言い、大人の感覚とも・・・・
よく分ってないから見せ掛けで奇抜なアイデアが出てくる
芸術なら別でも、自然科学がベースではなおさら・・・
けして太陽は西から上がらない・・・みたいなもの

知ることとは何か?、

理想を求めること

イデアとは道理であり、理想追求

しかし、そこには厳しい現実が立ちはだかる



ルールMAXでの機体製作


競技である以上、ルールに沿った機体設計が必要になる
目指すはルールMAXでの機体設計

ルールは破るためにある?、じゃなくて
競技条件を揃えるためにある、有利・不利を無くして公平にするため
言い換えると、ルールを越えると条件が有利に変わる
ですからルールMAXで機体を製作する必要がある


機体寸法2M*2M、全備重量3500g以下


全備3500gがポイントになる

例えば、翼面荷重35gとすると、翼面積100デシですが
スパン2Mとすると、平均翼弦500mm

電動ではリポ込みの重量ですから、10セルMAXは実現できるんか???
100デシの機体をリポレスで2800gで作るのはムズイ・・・・
FAIルールは実に微妙・・・
デカイ機体はエンジン有利かも

例えば、超大型機ゆえ翼面荷重40gとすると、87.5デシ
スパン2Mとすると、平均翼弦440mm
コレだと現実味が出てくる
胴体を太くすると翼面積が小さくなるけど・・・・
リポとモーター関係の重量を800gすれば
機体重量2600gで作ればイイ


バンクするほど投影翼面積が小さくなるUコンでは
プロフィール胴体にも有利性が出てくるかな・・・
それには、ペラダイヤの60%に等しい胴体側面高とトータル100%の垂直尾翼高で
プロペラ後流をしゃぶり尽くす設計とか・・・
ガルーダJrのように威容にデカイ垂直付けても胴体効果はイマイチかな
ペラダイヤよりはみ出す垂直尾翼は外乱(風)に弱くなる

電動では1.5mmバルサをプロフィール側面に使えば有利性は明らか?




長い胴体はスタント飛行が美しく見える


ドッシリ据わった糸引く水平飛行
水平から丸物に入る瞬間の折り目を出したり
四角・三角・アワーグラスなど直線部分をキッチリ出したり、
八の字の切替し部分で機体がしっかり垂直・水平に停止してパタリと反応する飛び
ポイントは、節度、水平飛行を”静”とすれば、曲技スタートを”動”


静と動が全体の流れの中でビシッと出て、


見る物を唸らせる飛び



過去に語り尽くされている胴体設計


直線部分を強調する意味でも長い胴体は必要


短い胴体はカッチョ悪い、  ガルーダ見れば一目瞭然
話はカンタン、機首を短くして運動性を良くしようとしたら
重心あわせるためにテールが短くなった・・・・
水平デカクしたら、テールが重くなったとも言えるかな

自然科学で遊ぶ模型飛行機
設計はシーソーバランスにあるため、局部論理の展開がムズイ・・・
だから堂々巡りになり、スタート地点に戻る




長い胴体は不利?


これはクルマのホイルベースを考えれば分りやすい?
軽自動車と4tトラックでは最小旋回半径は歴然
クルマはフロント・ステアリングですから内輪差を生じますが、
飛行機はリア・ステアリング、フォークリフトと同じ?

見かけ上長い胴体であっても
推力点と重心点を近付け
フラップで揚力アップとブレーキ掛けて
振り子のようにテールを回転させれば


仮に、すべてがベストバランスすれば、1.5Rターンが可能になるかな・・・・


主翼はフラップを触媒にして、仰角を持つとブレーキになる
そう考えるとアスペクトは小さくして、複葉が有利
複葉機がスナップロールでクルクル回るのは
主翼の仰角が巨大なブレーキ板となるから?



プロフィール胴体での試作






外乱に強い水平・垂直尾翼の最適面積・形状とは

ガルーダで分ったことの一つが、水平・垂直の風に対する影響・・・・
デカイと静気流ではバツグンですが、風吹くと・・・・悲惨
3次元空間を自在に飛ばすとすれば、水平尾翼垂直尾翼に変ることもポイント
Uコンは、上空では機体はバンクする宿命があるから・・・・
水平安定と運動性能を両立するために、
重心位置と水平尾翼容積のバランスから現状の機体バランスになっている
言い換えればインパクト路線なんすが、今回は全面的に見直します。
ヒントはF2Dの機体かな・・・・
木村の飛燕や紫電改をコンバット目的に水平尾翼をデカクしてみたんですが
思うほどターン性能は良くならない・・・・・
原因は翼型が悪いと、と言うのが一般的ですが、見方を変えてみると
デカイ水平尾翼が機能してないからじゃない?
なぜ機能しないか?
それはプロペラ後流を効率的に利用できていないから
7インチペラの機体に高アスペクト水平尾翼を付けてもムダ
操舵してコントロールするには、ペラ後流の有効利用しかない
なぜF2Dの機体は小さなエレベーターでバツグンの運動性能を出せるの?
無尾翼だから?
重心位置が違うから?
答えは、ペラダイヤより大きいエレベーターは意味無いからでしょ!

水平・垂直尾翼ともに、ペラダイヤより大きくしても意味無い?
なぜなら、デカクすると、Uコンは全方向から風を受ける宿命ゆえ
風の影響をモロ受ける


安定したペラ後流の中にあれば、外乱に強くなる?


それが理由に、ペラデカクすると安定するでしょ・・・


尾翼形状は

このカタチも参考にしました

Uコン機は飛行機のようで飛行機にあらず?
通常の航空工学で考えると矛盾が出てくる・・・・





厚翼は外乱に弱くなる?

厚翼は良く飛ぶ?
揚力が増え、浮きがイイ?
レイブムスタングの衝撃?、インパクトで証明された?

見かけ上、厚翼は少しの仰角で薄翼より仰角が大きくなるため
操縦のリニアリティー(レスポンス)が良くなるような気がするだけじゃないのかな
Uコンは繊細ゆえ、とても大事なことデンナ!

超厚翼で前縁をシャープにすれば高性能、それがストレガ!

でもね・・・・
ジンガーのペラ削りたくなるのはナゼ?
電動ではペラ薄いほうが効率よくなる・・・・
スピード機のペラも薄い・・・


高性能ガルーダなんかNACA0025ですゼ!


でもね・・・・
昔の機体は皆薄翼だった
翼型(厚/薄)を飛行性能に結び付けて考えてはイケナイ?

復活して作ったARFノーブラは薄翼で
飛ばしてみると、「なんか舵がきかないなぁ〜〜」
周りの意見は「古い設計だからねぇ〜〜」

その意味には薄翼だからが含まれていた?
1機目は悲惨な性能で???
2機目は鬼軍曹作(フラップシール付)でマァ〜良く飛びました
3機目は電動でその後フラップシール付けたら良く飛びました・・・


つうことは、揚力はフラップシールで補てんできるかな・・・

薄翼がイイのは、無風時にグラグラ揺れにくいかな・・・



仮説を立てると


日本とアメリカでは空気が違う、ヨーロッパでも同じ


これを、空気読め! と言う
空気が違えば、同じに飛ばない
つうか、欠点のみが強調されるんじゃ・・・

厚翼は前面投影面積が大きくなる、
それは抵抗増を意味する
スタントでは加速を嫌うため、厚翼が適している?

でも全方向から風を受ける日本Uコン界では厚翼は向かない・・・




アスペクト主翼は外乱に弱い?

これもDEEPな話デンナ
Uコン機ははたして飛行機と呼べるのか?
本当?の航空工学屋に言わせれば、「エンジン・ペラ付ければナンでも飛ぶでしょ!」 となる
飛行機として考えれば、高アスペクトはカッコええし、高性能に見える
でもUコンはエレベーターオンリーでワイヤー付けてグルグル回るだけ
エンジン止まればマッタク自由が効かなくなる機体を考えると、
アスペクトがそれほど重要な要素と考えるアルゴリズムは無くなるんじゃ・・・

問題になるのは、風
それもあらゆる方向から吹いてくること考えると
理想はロケット・ミサイルのように胴体だけで自由にコントロールできるカタチがベスト!

主翼なんか必要悪のカタマリ
ましてや、アスペクト云々は論外となる・・・・

書いているうちに胴体の重要性を再認識させられる
そして、水平尾翼の存在までが・・・・
再度図面を書き直さなくてはならないことに気がついた・・・・




水平・垂直・胴体の概念をブッ壊す


3次元空間を自由に飛びまわる機体からの出発では
どうしても堂々巡りに陥ってしまう・・・

重心点を起点に水平・垂直・左右翼面積等しく?
推力点を内周側にズラし、かつ翼端ウエイトを無くするジオメトリーとは

正面・背面時のケツ下がりを減らし、
レールに貼り付く水平安定が欲しい
もちろんテンションを維持したまま、意のままにコントロールできる機体





ストレガの失敗から、ラダーをくりぬき、エレベーターは1枚モノに変更
エレベーターホーンの問題から開放され、より強力で軽量なホーンにできる



同じく、フラップ面積を拡大
問題があれば後からカット、なによりフラップ剛性を上げたい・・・



プロジェクトは名前が大切!




新作機は、  隼  命名します。 



最先端のFMA電動システムを搭載、



            電動ならではのXジオメトリー、



                         そして日本オリジナル






不自由なスタント操縦・・・・




やってらんネェ〜、でも止められない・・・


とにかく不自由、同じことが同じように出来ない
だから練習・練習・練習・・・・・・・黙って練習・練習・練習
この不自由さがUコンスタントの魅力であり、クセになる、虜になる、すり込まれる
いつもダメかといえば、ときどき上手くいく時が・・・


だ〜から上手く出来たら有頂天!、人生バラ色


失敗すると(点数でないと)・・・・・
オーガスムが忘れられずに「もう1回いくで!」



「オレの実力はこんなもんじゃネェ〜〜」



理屈抜き、本能をクスぐられる魔力がある・・・
よって、アタマの切換えもムズイんよ
だからスタント熱中人に「ラットやろうよ」「コンバットやろうよ」言っても
「練習減るじゃん」「今それどころじゃナイ!」となるワケだ





Uコンの魔力を打破したい

しか〜〜し、

膨大な練習量こそが、魔力に打勝ち、偶然性を不変・必然性に変える唯一の方法
Uコンに王道なし、コレ常識!




Uコンに潜む魔物をオレが退治してやる!



退治したらツマランUコンになる? ・・・・ダメ元だから気楽なもんですが・・・




魔物はグルグルが大好き


地球は赤道上で時速1660km/h位のスピードで自転している
北半球と南半球では飛び方が違うでしょ?
極点に立ってUコンしたら高性能に変身?
グルグル回る地球上で、ワイヤー付けてグルグル飛んで、プロペラがグルグル回って・・・・
考えただけでも、上手くいくワケないわな・・・
パイロットもグルグル回って気持ちエエ?





電動化でよりいっそう不自由に



モーターは夢のパワーユニット
エンジンの不安定要素、不確実性を無くし、より安定した飛行が出来るハズ・・・・
パワーユニットを確実にコントロールできればスタントは勝ったも同然
機体設計のエラーを修正すれば勝利の日は近い・・・・


機体性能が低すぎるから上手く飛ばない

これが以前の考え・・・・
特に機体の大型化でトラクター型の欠点が露呈する
だからXジオメトリーで夢の機体性能を手に入れる



EPフェニックスでわかったこと・・・


機体は大きいほど空気のネバリと融合、安定性と運動性を両立できる
だからXジオメトリー
でも小型機だったら関係ないでしょ・・・・
エンジンより安定して回るモーターを小型機に積み
重量問題さえクリアできれば
Uコン天国になるはず・・・


しかしイライラの連続・・・・
エンジン機からまんま電動化しても高性能にならない
それどころか、エンジンのほうがエエかもしれん・・・・



逆方向空転ペラを取付けることで劇的改善がされた?
考えようでは、エンジン機と並んだだけ?
電動の圧倒的アドバンテージは未だ得られていない・・・・





魔物とはジャイロ



電動化でついに正体を現したジャイロ
Uコンの教科書にはジャイロ効果の話はたくさん出てきます。
言葉を知らない人は少ないはず

エンジン機でもダウンでテンション抜けるとか・・・みなさん体験済み?
ところが、「ジャイロにやられた!」とは言わない?
自分のジャイロ認識とは、上手く飛ばなかった言い訳ぐらいにしか思ってませんでした。
つうか、そのための機体調整、そして練習、練習して克服するもの、それがスタント


ところが、電動だとそうは行かない


小型電動機は顕著?
エンジンと同じこと(回転数)をモーターでやろうとすると
ジャイロに邪魔され出来ない
まっすぐ飛ばないし、機体は気まぐれでイヤイヤするし・・・・
偶然性に支配されジタバタするだけ・・・・

「次こそ上手く行くハズ・・・・・」 イライラするわな

パワー(回転数)を下げればOKかと言えば・・・・

同道巡りになるだけで、ベストポイントが・・・・・




エンジン機とジャイロ


どうやらエンジン機ではジャイロは隠れ潜んでいて時より顔を出すみたい
それがパワー調整で見え隠れしていたのか?
ラクター型の直進性により悪化する操縦性は、ジャイロの支配下にあったのか?
原因不明の水平安定劣化や磁石の反発のように
予測しにくい操縦性の悪化が際立って出てこないため
エンジン調整と練習により克服できたのか?
エンジンの重量化により徐々に短くなった機首部分もキャンセル方向に働いた?
ARFノーブラのロングノーズに重いエンジンを搭載すると背面の水平安定が悪くなるのはコレ?
ワウ・フラッターがデカイ4stエンジンが好まれるのはジャイロが出難いから?
軽いペラが好まれるのは、フライホイル効果が低くてジャイロが出難いから?
プロペラ回転と操縦性はかなり関係が深い・・・・




目指すべき理想の機体設計



ジャイロに焦点を当てた機体設計

それこそ数限りなく試作が繰り返されてきたスタント機
翼型・アスペクト・フラップ・左右面積・重心・水平面積・インライン・胴体側面積・キャノピー・エンジンスラスト・ラダー形状・オフセット・ラダー連動・脚位置・スパッツ・ベルクランク・リンケージ・etc
見落とされているオブジェクトはない、設計し尽くされている



しかしジャイロに焦点を当てた設計は



エンジン機で考えると
レイブラダーそして、テールは出来る限り軽量化してノーズを短くすると高性能になる
くらいでしょうか?


電動化で明確になったジャイロ悪戯


対策としては
DDMマウント・シャフト延長・逆空転ペラなどまだ試行錯誤の最中
エンジン機がベースゆえ、あくまで対処療法的かもしれません。



ジャイロ悪戯に焦点を当てた



       次世代スタント機設計が必要!



1モーター2重反転ペラ


これは、Uコンに使えるかも・・・
インナーローターのハッカーにギヤ反転
主翼複葉機、RCも演技複雑でジャイロ悪戯でるんかな?
ペラダイヤがデカイ・デカイ(22インチ)
そんでもジャイロキャンセルでOK?
主翼でもアスペクト大きくすれば失速しにくいハズ
強烈なブレーキが掛かかり失速しないしパワーが掛けられるかも
Uコン機設計では単葉の概念が強くて・・・・・・
単葉は抵抗減らして速度を上げるための方法論でしかないかも
単葉だから翼型云々しなくちゃならない、複葉なら板でOK?


2008・9 ラジコン技術誌


概要が紹介されています。
反トルク・ジャイロ悪戯・Pファクターなどすべてキャンセルされ操縦性が向上するそうで
3割引きで読んでも、かなり良さそうデンナ!
RCでもジャイロ出て、宙返りで絶えずエレベーター・ラダーから指が離れない神経戦
風向きと機体性能に左右されるかと思ってました
スロットルを巧みに使うRCでは反トルクが厄介かと思ってましたが
電動化でジャイロ悪戯が明白になったのでしょうかネェ〜
ジャイロが出ると演技の偶然性が大きくなり練習量で脳内メモリーを増やして対応する
ペラを変更で生ずる飛行性能に悩まされるのはRCも同じだそうです。
二重反転ペラにすると性能変化が少ないと書いてありマンタ!



Uコンスタント・オカルトに終止符?


なぜ大量の練習が必要なんか?
ペラを変えるとなぜ飛行性能が変わるんか?
ブラシレスモーターで安定した回転は得られるのになぜ劇的性能向上しないんか?

F2Bを極めるにはエンジンを極める必要がある
世界チャンプのマクドナルド氏の言葉(間違いならゴメンナサイ)
エンジンの使いこなしとスタント飛行はかなり密接な関係がある
ブラシレスモーターの登場でエンジンを上回る安定性と回転保持力が簡単に得られ
誰もが高性能を簡単に享受できる・・・・
しかし現実は、新たな問題がアレヤコレヤ


その最右翼が、ジャイロ悪戯


もちろんエンジン機でもジャイロ悪戯は内在していた
電動化でジャイロ悪戯がより鮮明にクローズアップされた
エンジンではジャイロ悪戯は観念的でしかなかった
それが原因で大量の練習が必要だった
偶然性を必然性に変えるための練習、それがスタント道
もちろん気象条件が密接に絡んでくる


気象条件によりジャイロ悪戯の出方が変わることが電動化で明らかに

だからより大量の練習を必要とするし
私のように、練習しても上達しない症候群になる


アホらしくてやってられんワ


とは言いながら、Uコンスタントはオモロイ
今までは原因究明すら出来なかった
理屈こねる前に練習したほうがエエ
しかしジャイロ悪戯が原因の大半だとすれば話は変わってくる


良かれと進んだ電動化が隠れていた最大問題をあぶり出した


私は、不自由なUコンの最大原因は
ラクター型に起因する直進性が操縦性を悪化させると考えていました。
絶妙なパワーコントロールが最適操縦性を作り出す
エンジンの使いこなしがポイント
いつでも同じ回転数を再現する使いこなしが求められる
だからモーターにはアドバンテージがある
プラスでプロペラ選択の経験と練習量がモノを言う
ところが、電動化でわかったことは、選択肢が増えて最適状態への到達がよりムズクなっただけ
電動はムズイ、エンジン機をそのまま電動化してもイライラするだけ
前提条件で電動化はイイに決まってる、なんて思い込むと、より一層複雑な状況になる


電動フェニックスでそれが明確にワガッタ!

なんだか電動否定論みたいですが、逆です。
問題点が明確になれば、解決したも同然
Uコンスタントの最大の敵は回転するプロペラから生まれるジャイロ効果と仮定
ジャイロキャンセルさえ出来れば、画期的高性能スタント機ができるかもしれない。



パワー/飛行スピードによる操縦性の変化が最小


従来ワイヤーテンションがでるパワーと操縦性はシーソーバランスにあります
だから調整がムズイ、あちらが立てばこちらが立たない
原因はトラクター型に起因する直進性だと思ってましたが、どうやらジャイロ悪戯みたい




微動だにしない水平安定と意のままに操れる操縦性


ジャイロ悪戯には2種類あり、水平安定に関わるのがプリセッション(コマ芯がスリコギ運動するヤツ)、アウターローターは重いから出やすい、
いったん水平安定が崩れるとジャイロ効果が現れ、お互いに協力し合って機体をイヤ〜ン・イヤ〜ンさせる
これは操縦技術とは無縁な話ですから練習では克服できません
従来のスタント機でいうと、機首の長さと関係しています。
言い換えると、ペラから重心位置までの長さ



延長DDMマウントを使用するとモーターシャフトの軸受け支点間隔が長くなり
プリセッションを大幅に減らせる
単にモーターを後退させただけとは違うことがやっとワガッタ


単気等エンジンは滑らかに回転していないため、ジャイロが出にくい?、ある回転までは出ない
エンジンが吹き上がると機体が言うこと聞かなくなるのがコレ
急激にジャイロが出るのでパイロットは面食らう・・・
クランクシャフトの両端にピストンとペラが付いて
振動するエンジンはモーターのようなプリセッションが出ないのかな

ハンドル操作で任意に操縦、機体が姿勢変化を始めるとプリセッションとジャイロが大騒ぎを始める

とは言え、静気流では同じ挙動を繰返すのでエンジン機は練習で抑えこむことは可能
電動で無対策だと、手に負えない・・・・


ただ電動でも回転数を下げ、ユックリ飛ばすと驚くほど操縦性がよくなる
私もはじめ、電動パークフライヤーの飛ばし易さに感動して、
これで大型機作ったらさぞかし良くなると勘違い・・・

しかしその後、競技会では非力だとして認められなかった・・・・




風による外乱でも変わらない操縦性


任意の操縦にプラスで風の外乱で姿勢変化、コレにプリセッションとジャイロ効果が加われば
天下無敵のワガママになる、途方もない練習量で対応、
それも出来るだけ悪条件で練習しなければ対応力は付かない
同じ条件・好条件での練習はほとんど意味ないかも
気象だけでなく、飛行場の立地条件にも左右される飛行性能だけにヤッカイ





2モーター2重反転システム


現状では重量の問題・モーターバリエーション・リポ容量から即Uコンに流用し難い点がありますが
E研さんの話では、微動だにしない吸付くような水平飛行と同時にリニアな操縦性も確認できているそうです。




空転ペラ仕様


EPフェニックスが生き返った・・・・
冗談みたいな仕掛けですが、プリセッション・ジャイロ効果とも大幅に減少
まさに目から鱗・・・・





失速と主翼アスペクト比の関係


アスペクト主翼は効率が上がり失速し難い

これホント?
たしかにグライダーでは当てはまるわな、しかしUコンスタント機では当てはまらないかも・・・
四角宙返り・三角宙返り・アワーグラスなど垂直からの引起しで失速する
言い換えると、飛騨高山みたいに失速しやすい条件の場所がある
原因は空気密度(気圧)・温度・第3の力?
この失速は富士山周辺の飛びとは異質ですわ
大昔、富士山周辺の大会に飛燕45で出ましたが、ターンで沈下したり、燃費が変ることはあっても
派手に失速することは無かった・・・・


話し戻って
ではなぜ水平からの立上がりで失速しないのか
立上がりでは減速方向のために失速し易い
垂直降下からの引起しは加速方向のために失速し難い
つまり飛行速度が遅いから失速するのではないことがわかります
もちろんスピード上げれば解決するかもしれませんが
問題の本質とはズレてしまう、つまり根本解決にならない
分けて考えなくてはいけないのが
ブレーク失速と旋回時の沈下とは違うということ
沈下は高翼面荷重により起こる、ですから調整云々ではない
だから軽量に製作しなくてはならない


コーナーでガチンコ舵を切りたい



アスペクト主翼が失速を誘発させるのでは?



Uコンスタント機のアスペクト比とは・・・・

一般的に翼長/平均翼弦をアスペクト比と呼びます
比率が大きいほど効率が上がり高性能になる
グライダーの主翼が細長いのは、効率を追求したため
しかしそれは滑空性能を追及するためで、急旋回を狭い飛行区域で繰り返すUコンスタントには当てはまらない
この解釈が大変ムズイ、Uコン独特の航空工学が存在する

Uコンスタント機の設計に当てはめると

アスペクトは静気流用として採用され
アスペクトは乱気流用として採用されます。

とは言え、数値上の違いはほんの少しです
ほんの少しで効果があるとも言えましょうか?


ここまでが正論、教科書どおり・・・・


これは主翼単体での考察であり、問題点である失速との関係不明

なぜ失速するのか?
水平飛行や着陸前グライドに問題がなければ
旋回時に重心位置が動いてしまうDB(ダイナミックバランス)によるところが大きい
と考えてはどうか?



姿勢変化で重心位置が後方へ移動、瞬間的にブレーク失速をする



なぜDB(重心)が動くのか?


この考え方は教科書には載っていません
なぜなら、教科書は実機の航空工学を元にしているからです。
航空工学では1.5Rターンは想定外であり、模型飛行機であってもFFや一昔前のRCも無縁
そもそも理屈は後から付いてくるのが普通です
大昔からUコンは理屈抜きで飛んでいたし、名機ノーブラーの成功から
近似値での設計展開がベースである以上、カット・アンド・トライが基本でしょ
だいたい自然現象を数式に表すのは、経済的メリットがある事例に限るのが世の常
Uコンを物理解析をしてもお金にならないワナ・・・

余談はさておき・・・・


宙返りは上手く行くのに、四角宙返りが上手くいかないのはなぜか?

これはRC機をUコンスタント機に改造すると最初にぶつかる問題なんすよ
実績あるUコンスタント機であれば、操縦に問題があると考え、練習あるのみ?
なんて考えますよね・・・
所詮RC機はUコンにしても上手く行かない・・・・・
一言で片付けるのは簡単ですが、
ここにUコンスタント機設計のすべてが凝縮している
なぜなら、RC改造Uコン機は○物は大変良く飛ぶんよ(スホーイ25eがイイ例)
最初はフラップ面積?、舵角?、リンケージ比率?、それなり考えましたが
分かってきたのは、対処療法での対策じゃダメじゃない?
Uコン機ならではの特異性があるんじゃないか?


胴体長とその前後比率と翼弦の関係


胴体長は、重心を境にテール/ノーズに分けられる
テール:ノーズが1:1が理想
重量バランスと分布が等しくなり、姿勢変化によるDB移動が最小になる
プロペラバランスをイメージすると分かりやすいかな
しかし、構造上から胴体長はテール>ノーズになってしまう
テールが長くなると、姿勢変化でDBが移動しやすくなる
DBがテール側に移動(後ろ重心)すると失速し易くなる
F3Aの胴体が長いのはスナップ(失速)ロールに入り易くするためかもしれない
四角宙返りのような急激な姿勢変化中にDBが移動すると意とも簡単に失速する可能性がある

とは言え、テール:ノーズを同じにすることは構造上ムズイ
だからDBの移動量の大小はともかく、必ず起こっているハズ


胴体が長くなると、旋回性能が低下する

バットを長くするとバットコントロールがムズくなるのと同じ


胴体(テール)が長くなると、旋回性能の低下と失速が起き易くなる


テールが長くなると、安定性は向上するが、急激な姿勢変化で失速し易くなる

テールを長くノーズを短くする、バランスを取るためにノーズに重いモーターを付けて
見かけ上バランスさせても、姿勢変化でDBがテール側に移動して失速する
コレがYAK54で見られる症状



DB移動と翼弦(アスペクト比


DBは姿勢変化で翼弦上を移動する
ポイントは、移動しても失速領域に入らなければOK
DB移動量と翼弦(アスペクト比)は密接に関係してくる


大きな翼弦(低アスペクト)は、DB移動しても失速領域にならず、引起しで失速しない


小さな翼弦(高アスペクト)は、DB移動で失速領域になり易く、瞬間的に失速する


失速直後にDBは前方に移動するからわかり難い・・・・

姿勢変化によるDB移動で問題になるのは後方にズレたとき
だから水平時の重心位置を前側一杯に寄せておけば後方移動に対してのキャパが取れ失速を防げる



YAKはノーズを大幅に伸ばして、前重心に変更します。




この理屈をスタント機に当てはめてみると

オールアメリカンのようなジオメトリーが失速し難い
現代ロングテールスタント機は失速の危険性を秘めているかも
ハーレムは、ノーズを短く、テールはフィンをプラス、重心は風圧中心(後ろ重心)にあった
だから失速の嵐・・・・


中国の上手な人の機体


この機体は理想に近い?


写真見てピンときマンタ!
見ようによってはなんとも不恰好
世界のトップフライヤーが設計しているとは思えない、そこがクサイわな・・・・
たぶんフランスの悪条件を想定して失速と乱流対策での専用設計が正解でしょう
テールとノーズのバランスからDB移動量が小さい
たぶん後ろ重心、低アスペクト、ブ厚翼、4st、サイドマウントは理想・ほぼインライン?・翼脚
エンジン付きトラクタースタント機で突き詰めて行くとこうなる?


もしかして

電動インパクトもフランスを想定していたかも・・・・


コレはどうよ!



これはタマタマ、4年前はココまで考えてません






世界チャンプ機



エェ〜〜〜、書くのやめマンタ!





もう一言・・・・


胴体は短いほど失速に強くなる(DB移動量が小さい)
同じ翼弦であれば、薄翼ほど失速しにくい(DB移動に強くなる)
アスペクト主翼は厚翼で真価を発揮する(薄翼は失速しやすい・・・・)

長いテールには長いノーズでバランスさせる

ラクター型でロングノーズはジャイロの餌食になるなんて話すると
堂々巡りになるので止めます。
長い胴体はスタント飛行を綺麗に見せてくれる







胴体長さの設計法



4年間遊んで分かったこと

ガルーダを設計したとき、グルグル回るUコンは
エレベーターオンリーの上下移動のみ、エンジン付けて空中を強引に引きずり回す
飛行性能は主翼が支配、エンジン付ければ座布団でも飛ぶハズ
だから低アスペクト・大面積、目指すは低翼面荷重、
だってUコンの命は旋回性能、それは翼面荷重が支配するに決まってる!
胴体、水平は必要悪、それなら最近流行のデカ水平で行こう!
グルグル回る飛行機に垂直は不要!
機首は短くエンジンは重く、テールはバランスしてればOKでしょ・・・・
ましてや競技用スタント機じゃないし、なんとかなるでしょ!
色々考えてもワガンネ!、問題あったらその時考ればOK

零戦マニアだったこともあり
機首は短い方が高性能!みたいな思い込みも多分にあったのも事実



変な機体ばかり飛ばして4年

ようやく薄っすらと見えて来たような・・・・・


彩色デザインが素晴しい ストレガ


鈴鹿Uコン殿、無断で写真お借りいたします

ストレガはノーズが長い
長谷川木工ストレガはノーズカットしてある(私がやった)
DB移動の蒸し返しですが、ノーズは重心合わせのためにあるのではない
滑空機バランスとUコンスタント機は同等に語れない
例えば、重いエンジン積めばノーズは短くてもOKはNG
考えれば考えるほどノーブラーが理想だと分かってきた
なぜスタント用エンジンが軽量なほど有利なのか
最新の重量級エンジンを使い、機首は短いほうがイイはマチガイ

ノーズが短いと、慣性が減りクイックな旋回が可能になるが
テール長とのアンバランスからDB移動が大きくなる
垂直降下から引起しの瞬間、重心が後方移動を起し
瞬間的に失速、グラっと沈下その直後に失速から回復する


ノーズは長いほどイイ


テールと等しければ、DB移動は最小となり
安定した旋回、失速し難い引起しが可能となる

胴体長に対して小さな翼弦(高アスペクト)は重心位置がシビアになる
アスペクトは失速し易い


胴体長に対して大きな翼弦(低アスペクト)は重心位置がラフになる
アスペクトは失速し難い


ストレガのような高アスペクトは重心がシビアになる
ノーズ短縮は後ろ重心を招き、失速しやすくなる



ハーレムの失敗がようやく決着?


ではなぜノーズ短縮に拘ったのか?



それはジャイロ悪戯・直進性



プロペラが重心位置から離れるほどジャイロ悪戯は顕著になる
ジャイロが出れば、克服するために膨大な練習量が必要になる
プロペラが機首にあるトラクター型はパワーの大小で直進性が激変
スタントはパワー調整が命の理由
そこでノーズ短いほど直進性は弱くなると考えてマンタ!
当初、電動化はメリット大だと考えていましたが、
パワー調整は自在でも、ジャイロ克服は如何ともし難く、
エンジン機を上回る練習が必要になる
だったら電動はダメ?と言えば


ココが最大テーマ


ジャイロ悪戯の全容はいまだに不明
解明されてませんが、何らかの組合せで軽減できる可能性がある・・・・
とは言え、直球勝負ではノックアウト喰らう可能性が大きい



バランスはシーソー上にある



胴体長を理想バランスにすると、ジャイロ悪戯に邪魔される


まさにイタチ返し、
ノーブラのジオメトリーがベストバランス、黄金比
エンジンは軽量に限る
FOX35は振動だらけでプリセッション少ない
2STエンジンは回転ムラあってジャイロ悪戯少ない
マッタク、よう出来とるワ