エンヤ SS15Sで勝負!


KMクラスは15エンジンでベアリング無しがレギュレーション
手持ちにFUJI15のシュニューレ新品がありましたが、30年以上前の製品
補修パーツも無いので、現行品からセレクト


OS15LAもありますが、今回はエンヤで勝負!



エンヤ〜物語     Uコン屋はエンヤ〜で育った・・・・


エンヤ〜は高嶺の花

エンヤ〜と伸ばすのが正しい発音デンナ!
小学4年生の時、初めて買ったエンジンはFUJI099
模型屋で薦められました、 「コレならカンタンに始動するよ」
当時、新品のエンヤ〜09を始動できることがエンジン理解のファーストステップだった
もちろんニクロムプラグと安価な燃料に2V5Ahのバッテリーは時間との勝負
Uコンで遊ぶことはエンジンのブレークインだった
だからUコン屋はエンジン大好き
そしてFUJI,OSに比べエンヤ〜は高価だった・・・
男らしいそのスタイルにみな魅了された
「いつかエンヤ〜が買いたい!」
エンヤ〜19を初めて見た時、その大きさとスタイルは子供心に衝撃が走った
「OSがオモチャに見えた・・・」


そして1970年代、Uコンスタントとエンヤ〜は黄金期を迎える



エンヤに裏切られた?


復活して最初に購入したSS35
息子用に買ったSS20
ともにスカ、そして悪夢だった
ディーゼルSS15は苦労しましたが、模航研SPになりました
昔からエンヤはブレークインで決まると言われてましたが
SS35,SS20ともそう言う問題ではないような気がする
新品ではまず始動しない、アチコチ摺れて精度最悪
中国製をはるかに上回る酷い工作精度
SS20に関して言えば、ラジコン技術の記事を鵜呑みにしてしまった
どう考えても、雑誌テストされた製品レベルと市販品レベルの差がデカイ
テスト用に配られたエンジンは皆チャンピオンモデル?
2度と買うまいと心に決めた・・・・


しかし・・・



3度目の正直があるかもしれない
憧れだったエンヤブランドは消滅してしまったのか?
エンヤを使いこなせてこそUコン屋と呼べるのでは?
どうにもあと味が悪い・・・



SS15Sで決着をつけよう!



文句タラタラですが、エンヤファンの悲痛な叫びと捉えて頂けると幸いです。
エンヤ応援歌になることを期待して・・・・




購入はTOJO−SHOPから


若干の修正がされたSPモデルです。(わかるかな・・・)
ブレークインの前にバラしてチェックします。
エンジンは特別なモノではありません
市販品レベルだと思います。



ビフォー


工作機械で作ったにせよ、なぜこうなるのか?
まるで中古のシャフトに見えるワナ
光っている部分と曇っている部分がハッキリしている
このシャフト真っ直ぐなんか?
ベアリング無しだとこの部分のフリクションはもろ出力ダウンにつながる

コンロッド側も???
指で分かるほどのオイル溝?がある
真面目に仕事してるんか?
マジ不安になってきた・・・

エンジンはクランクケースで決まる
シリンダーとクランクシャフトの直行が出ているか?
捻れは無いか?
回せばバックプレートに傷が付くので一目瞭然
シャフトのハウジングとクランクケースが別なのはエンヤだけ
他社はココの直行精度を上げるため一体整形がほとんど
エンヤは伝統的に2体組み立てです

シリンダーはB(真鍮)にC(クロームメッキ)
SS20とは違い、シリンダートップにツバ(ストッパー)があり一安心
SS20はヘッド締め付けで性能が激変してましたから・・・・
掃気ルートは一括して段差つけている省略工法
1次圧縮が下がって・・・・
排気ポートの下側は埋めたいワナ
クランクケースの砂型を手抜きしたのか?
汎用クランクケースを作りたかったのか?
問題なのはメッキ処理したときのバリ?が残っていること

ピストンは切りっぱなし
トップエッジは棘が刺さりそうにザラザラ
コレじゃシリンダーがひとたまりないワナ

フロントハウジング内側も曇っています。
クランクシャフトを含めて、ブレークイン終了後
マイクロロン処理が有効かもしれない・・・


コリャ酷い、エンヤ45Sなんてもんじゃない
最低最悪エンジンかもしれない
どうしてこんな仕事しかできなくなってしまったのか
初心者が買うこと考えたら寒気がする内容
エンヤエンジンはブランドはおろか素材になってしまったのか?






アフター


ブレークイン前の処理を紹介しますが
すべて自己責任でお願いしますね、質問はコメントでお願いしますよ
けしてUコンQ&Aとかに投稿しないでチョ




シリンダーヘッドはパフ掛けてピカピカに磨きます。
燃焼スピードが上がり、混合気の流速が上がる?
リューターとピカールで行いました

メッキのバリをリューターで削り落としました
その他はやりたくても・・・・
我慢・ガマン

ピストンエッジは1200番のペーパーと機械油で面取り
微妙な作業ですが、かまわずガンガン削りマンタ!
トップはパフ掛けてピカピカに磨きマンヨ

ハウジング内部はパフ掛けて磨きました

クランクシャフトはパフ掛けて磨きました
ブレークインしながらアタリをみて追加磨きをします


ブレークインの基本は低負荷・高回転でアタリを出すこと


低負荷、リッチでどこまで回転数があがるのか?
プラグが切れるまで回転数が上がるか?


徹底的にイジメてみるか



 

ブレークイン パート1


燃料はクロッツ・エアスペシャル15
ペラはAPC8*5、エンヤNO3

エンヤなのでひまし油燃料(MNT)かな?とも考えましたが
レースは冬(初春?)なのでオイル粘度を考え、クロッツで行きます
案の定、最初の始動は手間取りました
何十回かクランクした後、始動
シリンダーを指で挟み温度を確認しながらニードルを調整します
温度の目安は45度位、お湯に指つける感覚・・・・
始動してしばらくすると早速アタリが出てきて温度が下がりますから回転数を上げます

この時点で10500rpm

排気オイルも透明でキレイ、まずは一安心
350CC回しました


コレ、イイかも・・・・


好調な出足、ペラをAPC6*2に交換

ブレークインのスタートは低温・低負荷でエンジンに負担を掛けずに高回転で回す
まずはシャフト周り・可動部分のアタリを出しちゃいます
ピストン・シリンダーは負荷を掛けながら(飛行して)徐々にアタリをだしますが
まずは低負荷でブチ回す

この時点で18000rpm

イカンジで回っていますが、シリンダー温度は50度以下です

350CC回して終了


バラして見ると・・・


ベアリングが無いので吸入ポートより前側の潤滑が厳しい
光具合がちがうのが一目瞭然
ならばガバガバならOK?、今度は1次圧縮が抜けて・・・・
クランクシャフトはマイクロロン処理が効くかもしれない
アルコール燃料によりクランクシャフトは強烈に冷やされる

]

コレはオモロイ
吸入ポートを境に前側が曇っている
つうわけで、ココはリューターでホーニングしました


注目のクランクケース


ココがダメだとブレークインは徒労に終わる
コレはエエでよ
キズの具合から変なネジレがない
温度上昇や回り方からイイかもしれない予感がありましたが


やっぱエエやん!


コレも笑える
ピストントップはバッチリ面取りしましたが
見事に無くなっていた・・・

エンジン工作の奥深さ・・・
ピストン・シリンダーの真円度とシリンダーテーパー比
ユーザーは手が出せない
だから宝くじ?




ブレークイン パート2


アルミピストンは磨耗しながら太る

アルミは柔らかいので、磨耗が激しい
品番によってはカッターナイフで削れるほど柔らかい
ところが・・・・
高温でアルミは膨張し、冷やしても元に戻らない性質がある
だからピストンに使えるワケ

アルミピストンが磨耗しながら膨張してシリンダーとのアタリが付いていく

ABCエンジンの場合、シリンダー(真鍮)とアルミでは熱膨張比率が違う
ピストンがアルミ、シリンダーが真鍮にクロームメッキ
ピストンは点火エネルギーをモロに受け発熱して膨張
真鍮シリンダーとのアタリがつく


ラットレースはエンジンヒートで勝負が分かれる


速く飛ばすためには、ニードルを絞って高回転にすればイイ
高回転になると、エンジンがヒートする
ヒートすると、シリンダーが膨張してスカスカになる
スカスカは高回転には有利ですが・・・
一旦停止して再始動しようとすると、スカスカで始動しない
だから出来るだけリッチで回転数を上げ、ヒートさせないようにする


エンジンヒートすると再始動しません


ここがオモロイ
再始動OKでゴボウ抜きでかっ飛ぶ
グライドしてきた機体をキャッチして燃料補給して一発再始動すると
「アドレナリン噴出するよん!」


エンジンの再始動性はメーカー・型番・素性には関係ないよん
再始動時にコンプレッションがあるかどうか?で決まる


 
リッチで高回転にするには


ニードルを絞らない
負荷(プロペラ)を低くする
ニトロメタンを増やす(酸化が激しいのでプラグが厳しい)
オイルを軟らかくする(ぶっ壊れる可能性がある)
エンジン内のフリクションを減らす
そのためのブレークイン
パート1では出来るだけ低負荷(シャフトランに近い)でブチ回し
エンジンに回しクセをつける


地上のベンチテストではエンジンをヒートさせないように注意!



飛行時と同じ燃料・ペラ・プラグでテスト


エンヤ SS15S ベンチテスト


燃料     エアスペシャル30(新配合)
プラグ    C6S
プロペラ   ボリー7*5


17200rpm回ってます。



データーの単純比較だけでも弄ったKK16を上回っている
エンヤSS15Sはノーマルであることを考慮するとスゴイ!


スローラットではSS15BBが独壇場ですが、ベアリング無しというだけで他は同じ?
SS20のイメージしか無かったので非力とばかり思ってましたが違うみたい


これで地上のブレークインは終了
トータル1400cc回しマンタ!



いよいよ飛行テスト開始!


その前に・・・・


始動し難いエンジン


ブレークインは進んでいるけど
どうにも始動し難い、色々考えてみたんですが
自分が判断すると、掃気が上手くいっていないカンジ
冷えたエンジンを始動する場合、オーバーチョーク気味にしてクランク
バリバリ爆発しながら徐々に最適混合気に近付き始動するのが普通なんすが
このエンジンはオーバーチョークにすると始動しない
2次圧縮に対して1次圧縮が低いためか、クランクケース下側に燃料が溜まると
クランクしただけではなかなか掃気してくれない
スターターを使えば連続クランクになるので掃気に慣性がついて始動しますが
指でフリップしたのでは慣性がつかない
エンジン内部を見るとそれが分かる
クランクケース内の掃気ルートがガクガクでスムーズでないワナ
ピストン・シリンダーはかなりのハイタイミングにも関わらず
1次圧縮が低くて掃気ルートが滑らかじゃない
アタリは取れて来ているので、混合気が最適なら1発始動ですが
シクジルとマズイ!、始動しない
スタント機なら機体をグルリと回して余分な燃料を排気口から追い出せますが
レースが始まるとそんなこと出来ない
ドツボに嵌る可能性大、KK16はその点良く出来ていてオーバーチョークが怖くない


さてどうする?




長万部爺様からメール・・・


最近の20やSS15などのシャフトが曇っているのは、1台ずつ態々磨り合わせしているからですよ! 
折角よい状態の物を台無しにしないでね? 
未加工と、すり合わせは熟練者は診間違えたりしないと思うけど・・? 
みっともないからHPは訂正した方がいいと思うよ!


チクチク攻撃されてますが、私は負けません???




練習1日目



ヤッパ、始動しないSS15S


ウォームアップ始動しない
初めての機体搭載ですが、始動しません
始動タイミングがつかめない、


ナンでよ!


ひたすらクランク!
そうこうする内に始動、スタート!
結構速い、エンジンは良く回ってマンヨ、タイムは30秒くらいかな・・・
カットオフ無しなのでスカタンまで飛行
燃料補給して再始動?


まったく始動しません!


エンジンがヒートアップしちゃってダメ!
ニードル開けるしかないワナ・・・
飛行するたびにドンドン開けますが、再始動しません
とうとうスタント機だよ、マイッタ!


KK16とは勝手が違いすぎる


KK16では再始動で苦労することはほとんどありませんでした
「エンジンの再始動なんかカンタンじゃん!」
ニードル絞らないかぎりOK、それでもソコソコ速かった
案外ラットレースはカンタンだと舐めてました


今回はドツボです


まずは始動し難い
ブレークインではイケルと思いましたが
機体搭載で状況は一変、チョークはピンポイントでしかない
始動する予兆が掴めない、まだ経験不足のようです
まるで初めてのディーゼルのよう、ひたすらクランク地獄

ところが、スターターを使えば1発始動!

掛かれば回るSS15S
指でフリップすると掛からない・・・・
ベアリングが無いのでフリクションが多いのか?
やはり掃気が上手く行かないから?


これじゃ、レースどころではない


始動しないエンジンのお陰で、ポケブ〜が打ち止め
まるで40年前を彷彿させる・・・・
飛行場でボ〜然


SS15と言えば、FMAではスローラットで凄い記録が出ている



E研さんに電話で聞こう!



FMAではSS15を100Lくらいブレークインするんですか?



せいぜい1Lだよ



ですよネェ〜、SS15Sが始動も再始動もダメなんすが・・・・



それ、燃料だよ、合成油じゃダメ!



マジっすか、KK16ではOKでしたが・・・



合成油ではナニやってもダメなんだわ


FMAでさんざんテストした結果


MNT30Cが生まれたんよ!



そうなんすか・・・・・


潤滑油が始動・再始動を左右するとは知りませんでした
合成油(クロッツ)とは人間が作り出したモノ
植物油(ひまし油)とは自然が作り出したモノ
現在、グローエンジンの潤滑油は合成油が主流、ひまし油は過去のモノと思っていました
しかし、合成油は人が作ったモノですから自然が生んだ植物油には敵わないのか?
KK16はたぶん合成油で開発されたエンジン
エンヤSS15Sはどうか?
エンヤにはひまし油と言われるには理由があるのか?
確かに、ひまし油(カストロール)の油膜は強靭だと言われています
金属表面に強烈にへばり付き、ヒートによりスラッジに変り焼き付きを防ぐ
ひまし油ならではの特性がエンジンの欠点を補てんしてくれるのか?
始動・再始動を繰り返すラットレースでは合成油はダメ?
KK16ではナニも問題ありませんでしたから・・・・



クロッツ VS ひまし油  つうわけで、MNT30Cを注文



MNTさんからのメール・・・


やっと・・・ヒマシ油にたどりつきましたか?
MNT30CはFMAと共同で、ラットレース用に開発された燃料です。

ニトロメタン30%
ひまし油20%
アルコール50%

添加剤が微量入っているということですが、
詳しくはわかりません。
たぶんエンジン内部への汚れを少なくするためのものと思われます。

この燃料で再始動しない場合はプラグヒート不足、



または「技術へた過ぎ」・・


ということになりますので、がんばってください。




そしてもう一つの問題が


テストベンチでは分からなかったサクション(吸い込み)の悪さ

ヒートに悩まされ、ニードルを開けるとスタート直後はブスブス言うほど濃いにも関わらず
燃料減るとドンドン吹き上がり、回転数の差が大きい
そのくせ結構ヒートして再始動しない
プロペラ負荷も大きいことが考えられます


そして、極悪燃費


満タンで17周しかしません
KK16は27周も飛びマンタ!
エンジン変えたほうがエエ?
機体は同じ飛燕ですからその差は凄くデカイ・・・・


ロングベンチュリーが救世主となるか?


KK16では効果があまり感じられなかったロングベンチュリー
吸気・掃気の慣性アップが可能になるかもしれない
同時にサクション増えれば・・・・



問題山積のエンヤSS15S



エンジン大好きなスタントオヤジの皆さん!
読んで笑ってるだけじゃなく、一緒にやりませんか
オモロイですよ、ラットレース!




Uコンに鋭く迫り、問題解決の突破口を探る物語?



SS15Sの始動性



MNT30Cで始動性は解決したのか?


答えは、NO〜〜


奥深いエンジンワールド

潤滑油をクロッツ(合成油)からひまし油に変更することで始動性は改善される?
FMAのテストでは明確な結論が出ているそうなんすが・・・・
期待したほどの改善が見られない
ペラをボリーから重いAPC8*5に変更したんすが
ブレークインが足りないかもしれないと700cc回してみましたが・・・




やはり、   「技術ヘタ過ぎ」   なのか




○●合言葉


上手く飛ばないのは、機体設計が悪いから


カンタンに始動しないのは、エンジン設計が悪いから



オレはナンモも悪くない! (あの〜怒ると血圧あがりますよ)




クランクしていて感じること


やはり掃気が上手くいっていない
オーバーチョークになりやすい
そのわりには2次圧縮だけが高い
だからペラフリップにリズムがでない
ペラがクランク上支点で頻繁に止まる




左:SS15S  右:富士15シュニューレ(30年前のモノ)


明らかにSS15Sは、1次圧縮が低い、クランクケース容積がデカイ
これだとオーバーチョークになり易い上に圧縮低いので掃気に慣性が付かない
たった2.5CCの排気量ですから致命的
サクションも低いワケだわ
ボールベアリングを取ったのはイイとしても、カウンターバランサーをデカクしたのが・・・・
富士はフロントハウジングの肉厚を上げて圧縮比を維持している
FMAではSS15BBですから、カウンターバランサーは小さいはず
ボールベアリングが入り、クランクケース容積が最適?になる
SS15BBとSS15Sは別物デンナ!



やられた!、地雷踏んだかも・・・



エンヤのコピーである富士がエンヤよりエエなんて・・・・


富士は20%軽量なうえ、オイル溝もある



んならエンヤ15Ⅲはどうよ!



中学生のとき購入したエンヤ15Ⅲがガラ箱から出てきたのでチェック
コレ見て愕然、軽量クランク、精度、1次圧縮OK



15クロスフローの傑作だワナ〜〜






クッソ〜〜、こうなったら意地でも使いこなしてやる!




かすかに見えた一筋の光明!



どうすることも出来ない状況
レースは迫って来るし・・・・
オモロイ状況になってきたよん!
エンヤSS15Sをどう使いこなすか?



注目したのが、プラグ!


当初は、コールド系高圧縮プラグしかアタマにありませんでしたが
どう考えても、2次圧縮が高すぎる
1次圧縮が低いなら、2次も下げたらどうよ!
プラグをホット系のOS NO8、
プラグワッシャーを2枚に変更
すると・・・・




あらマァ〜始動性が向上したヨ!



世の中すべてにバランスが優先されるってか?
SS15BBのようなレーシー感はありませんが
始動しないエンジンではレースにならんワナ



サァ〜、どうする






ドツボに落ちた・・・



クランク地獄のパスポート



再始動しないSS15S


始動については目処?がたってきましたが
再始動はしそうでしない・・・・
ヒートを防ぐためにニードル開けても、燃料切れで吹き上がるのでヒートしてしまう
サクションが悪い(1次圧縮が低い)ことも相乗効果となっている
たった17〜8周回しかしないのにブルブルからピィ〜〜まで回転変動がありすぎ
燃料カットオフがないことが、大きな壁となり立ちはだかる
とは言え、このエンジンじゃ同じかも
再始動したとしても、かなりクランクしてエンジンが冷えないとダメ


ピストン火炙りの刑


エンジンを観察してみると
真鍮シリンダーが熱膨張してしまいコンプレッションが下がるのが原因かなぁ〜〜
しかも、大してヒートしなくてもスカスカ・・・・
つまり、ピストン・シリンダーのクリアランスがデカイところに
B(ブラス)シリンダーだけが勃起しちゃうわけ
A(アルミ)ピストンは空振りでスカスカ


ピストンが勃起すればOK


つうわけで、


オーブン・トースターで2回火炙り


アルミピストンを太らせる

10分を2回、オーブントースターで焼きマンタ
温度はワガンネ!、凄く熱いワナ
アルミは加熱すると膨張して、冷やしても元に戻らない?
コレが本当なら、加熱膨張させ、ピストンを太らせれば
シリンダーとの摺り合せが向上?ヒートしてもコンプレッションが得られる?
SS15Sのシリンダーはテーパーが大きく、上支点ではキツくても
下支点ではガバガバ・・・・大抵のエンジンはそうなんですが
SS15Sはチョイ大きいかな



太ったピストン!


ウソのようですが、ピストンが太りマンタ!
MNT30Cの燃料が付着していたので、
カストロ・バニッシュで焼き上がりました
薄っすらとバニッシュ・コーティングされたピストンを見て



ひまし油の素晴しさがワガッタ!


カストロ・バニッシュは金属表面に強力にこびり付く
まるでメッキみたい・・・・
このバニッシュが気密性を向上させるのか?
ヒートによりピストンが太るが、バニッシュで焼きつきが防がれ
最適気密精度が向上する
考えてみると、ブレークインでは温度上昇を気にするあまり
低温運転しかしていない
機体実装でヒートしても、バニッシュが出来るほど高温運転はしない
だから、シリンダーだけ勃起してピストンは知らんぷり・・・・
この辺がエンジンワールドの奥深さ・・・
一体ナニが正解なのか?
いかなる条件でもソレに対応した使いこなしが求められる
現実と理想のハザマで、人間が必死に摺り合せに奔走する
ひまし油が優れているのは、機械工作のエラーをバニッシュに変化した
ひまし油がキャンセルしてくれるのか?



コンプレッションが上がった


組立ててクランクすると、明らかにコンプが上がった
アタリマエと言えばそれまでですが、不思議・・・・
多分、測定しても分からないくらいの微量でしょうか
エンジンの不思議をカンジます。


ブレークイン?


ピストンがキツクなったので、ブレークインです。
クランクすると、別物になったよう・・・・
始動は難なくOK、シリンダー温度を指で確認しながら500CC
200CC回したところで、ストップ・再始動をくり返してみると・・・
アレほど再始動しなかったエンジンが


呆気なく、バンバン再始動するではないですか


回転数はAPC7*5で15000rpm以上回っていても再始動OK!




信じられん!




グロープラグと始動性







そんで、エアレースはどうよ?



SS15Sにヤラレタ!



技術ヘタ過ぎ



エンジンが再始動しません
テストベンチでは再始動しても、機体搭載ではダメ
どうやら、電動やり過ぎてエンジンに嫌われた?



前日に朝霞CLパークに練習に行きマンタ
冷えたエンジンは、そこそこ始動するんすが
燃料タンク空になるまで回すと、ヒートしてしまい再始動しません
たまに掛かることがあっても、ほとんど偶然
シリンダーがヒートして、膨らんでいるみたい・・・
スターター使えば始動しますが、手でフリップしたんじゃダメ!
そんでも、諦めずに飛行テストを繰り返しマンタ
ニードルをドンドン開けて・・・
そのうち再始動するかもしれない・・・・


でもダメ!



長万部爺様からは、「そんなクランクじゃダメ!」「もっと1発に力入れろ!」


とは言っても・・・  KK16ではOKだったのに・・・・



明日は、エキビだよ



ガックリ来ましたが、勝負に出ることにしマンタ!



ヨッシャ〜、ピストンをもっと膨らませよう!



日没までネバったが改善される気配がない・・・

クタクタで帰宅、ヤケクソ、オーブントースターで45分焼きマンタ


アタマの中はエンヤ15のことで満タン
明日のスタント競技なんかもう、どうでもエエわ



ラットレースはオモロイで!



エンジンを組立ててみると
コンプレッションがかなり出ているのが分かる・・・
OKAY、コレで再始動する・・・・



しかし・・・結果は・・・



大失敗



コンプは上がっても、ギクシャクして冷えてても始動しないガナ




今じゃエンヤ15見るのもイヤ!



つうのは、冗談に決まってんデショ




諦めません、勝つまでは




つづく・・・・